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Rolls-Royce Bentley Specialist

株式会社シーザートレーディング
TEL.
042-480-2222 (
営業時間10:00~20:00)
東京都調布市西つつじヶ丘1-58-12

ROLLSROYCEHEADLINE

parkward

 
  AUTO MAKER ROLLS-ROYCE  
  MODEL Parkward 
  YEAR 1998'
  EXTERIOR BLACK-SAPPHIER


(ブラック・サファイヤ *元色:サンライズからオールペイント)
  INTERIOR OATMEAL&AUTUMN&STRATOS/LEATHER
 

(オートミール&オータム&ストラトス・トリプルレザー
  PRICE \ ASK
  MILEAGE 114.892km
  AMMENITIES



ディーラー車 左ハンドル 2オーナー






V8  OHV  6747cc  ライトプレッシャーターボ



4速コラムAT






全長:602cm


全幅:189cm


全高:155cm



車輌重量:2700kg



定員:5人






*装備:







「フロント」



Wエアバック、チルトハンドル、ABS、パワーシート+シートヒー



ター、Fメモリーシート(4人分)+Fランバーサポート、





*HDDインダッシュ・ナビ&地デジTV



*バックカメラ連動



*レーダー探知機



*ETC車載器





「リア」




・センターキャビネット



・ジャンプシート X1



・グラスキャビネット X1



・ピクニック・テーブル X2



・ガラス・ルーフ(内側パーテーション電動スライド)



・Wパーテーション



・冷蔵庫(温度調節機能付き)



・左右セパレート・パワーシート&シートヒーター



・9インチ大型モニター (DVDが観れる)







「外装」




・サイド「ステンレス・モール」



・スモール・リアウインド



・「MPW」ホイール・オーナメント



・「PARKWARD」エンブレム



・キセノン・ヘッドライト










内外装機関共に超極上車!




車検:平成31年 10月31日まで





 
  COMMENT



「パークウォード」リムジン!








1904年から続いた純粋なロールス社経営の最後の年、、、




1997年、シルバースパーにターボ・チャージャーを装着した「スパーターボ」



が販売された。




当モデルは、それをベースにし「マリーナ・パークウォード」がコーチビルド



したリムジンである。




今回は、ベースモデルである「スパーターボ」の解説を省き「SZ系リムジ



ン」モデルの解説に集中しよう。





ロールス社の「リムジン」と言えば 当然「ファンタム」を連想するが、




最後の「ファンタム6」も1990年にオーダーストップする。




その後継モデルが、1992年に登場した「MPW」コーチビルド「ツーリング




リムジン」である。






実は、80年代(1982年〜1987年の間だけ)にも、ロールス社=「MPW」は



「リムジン」を特注で製作していた。




「14インチ=36cm」「36インチ=91cm」「42インチ=107cm」と



3つの「スパー」を伸ばしたストレッチ・リムジンをトータル「101台」作って



いるが、これには、正式モデル名は付けられていない。



*この内の1台は、都内で目撃情報がある。



なにせ、当時 まだ、「ファンタム6」が正式な頂点リムジンだったから。




だが、「ファンタム6」は、製作するのに余りにも時間もコストも掛かりすぎ



る完璧なハンドメイド古典モデル、、販売価格は1億円超え、



やむなく1990年生産中止。




後継モデルが必要となった。




「ファンタム6」最後のデリバリーは1992年であるが、それを終えると




1992年、前述の通り、「スパー2」ベースの「ツーリング・リムジン」を発表






「スパーU」を24インチ=61cm伸ばしているが、「ストレッチ」ではない。




ボディ・デザインごと新しい。




80年代に作ったリムジンは、単に「ストレッチ」*切って伸ばしただけ



のリムジンであったが、「ツーリング・リムジン」は そんなもんじゃない。




天井の高さが、通常のスパーより、「2.2インチ」=5.6cm高い!




しかも、伸ばした箇所がなく、前後のドアは繋がっている、、




モノコック・ボディであるから、一から設計し直すしかない。




このモデルには、見た目以上に膨大なコストが掛けられているのだが、




販売価格は(97年当時で)、4500万円




これは、見る人がみれば「安価」であるが、「ファンタム」ほどデザインに



インパクトがないモデルとしては、高額に思えたであろう。




事実、92年の発売から、生産中止の99年まで、たいした台数は売れていない。








このモデルには、2種の異なるデザインと4つの異なるベース車輌が存在する。



まず、デザインであるが、96年終わりから、前後のドアが離れた=




リアドアの位置が後になったモデルが登場する。




これが、名を改めた「パークウォード」である(当個体)。




リア・ドアの位置を後に移動した理由は、乗り降りがしやすいように だ。




「ツーリング」型リムジンは、リア・ドアを開け 乗り込むと、シートは




随分後方にある為、少々乗りずらかったのだ。






ベース車輌は、「スパーU」「スパーV」「NEWスパー」「スパーターボ」




の進化に伴うもので、ここは、生産台数と共に 年表でみてみよう。






                   生産台数



                   左   右     計






1992年 「ツーリング・リムジン」  8台   14台    22台


     *「スパーU」ベース




1993年 「ツーリング・リムジン」  16台   18台   34台


     *「スパーU」ベース




1994年 「ツーリング・リムジン」  13台   8台    21台




     *「スパー3」ベース



1995年 「ツーリング・リムジン」  9台    6台   15台



     *「スパー3」ベース





1996年 「ツーリング・リムジン」  4台    3台    7台




     *「NEWスパー」ベース(ノン・ターボ)




     98年に特注で9台のオーダーを受けている。




1996年の終わりごろ「パークウォード」型リムジンとなる。





1996年 「パークウォード」     2台    3台    5台



     
     *「NEWスパー」ベース(ノンターボ)




1997年 「パークウォード」     9台    3台   12台




     *「スパーターボ」ベース 





1998年 「パークウォード」     18台   10台   28台



     *「スパーターボ」ベース(当個体)




1999年 「パークウォード」     4台    0台    4台



     *「スパーターボ」ベース







総合計でも「157台」




「ツーリング」型と「パークウォード」型で分ければ「108台」と「49台」




合計台数でも僅かでしかないが、「パークウォード」型ともなれば、ちょっと



した限定車級の台数となる。なにせ、「49台」って、、




で、あるが、弊社では、そこそこ「パークウォード」を過去に扱っている、、



どういうことだろう?





それは、日本が世界中で最も多くの「パークウォード」が住む国だから。




デリバリー国別ランキング





1位 10台  日本



2位 8台  クェート



3位 7台  英国



3位 7台  アメリカ



4位 3台  ドイツ



5位 2台  サウジアラビア



6位 1台  マレーシア




7位 1台  中国


  
   1台  バーレーン




ここまでで、「49台」中の 40台 残り 9台も 全て1台づつ





日本、、あなどれん




とはいえ、所詮10台しかないのには違いないが、




当個体は、10台中の1台というわけだ。




知る限り、「パークウォード」型リムジンは、国内には、97年式と98年式モデ



ルしか住んでいないと思われる(見たことがないなら)





「パークウォード」って:




要は、98年からメーカーの戦略で、「マリナー」と「パークウォード」の名を



分け、「マリナー」の方はベントレーのスペシャル・モデルのブランドに、



「パークウォード」の方は、ロールス・ロイスのスペシャル・モデルの



ブランドに使い始めたから。




で、のちに「コンチTマリナー」とか「アズール・マリナー」とかが登場する



ことになる。この「マリナー」を単にブランドにした戦略は現在のVW率いる



ベントレーでも継続されている。




もちろん、当「パークウォード」リムジンは「MPW」師匠の作品である。




「MPW」師匠の作品は、その全てが歴史に残すべき傑作といえる。




なにせ、世界一のコーチビルダーなのだから。




当「MPW」製「パークウォード」も「ツーリング・リムジン」も、すでに



世界では再評価が始まっている。




特に伝統文化にうるさいヨーロッパでは、日本の数倍の価格で流通していたり



する。 伝統工芸品リムジンなのだ。



近い将来、日本に住む「10台」の多くは、海外に移住することになるものと



思われる。




因みに「パークウォード」型リムジンの内装は、どれも同じではない。




オプション装備や特注装備で、いろんな内装パターンがある。




もう一つ、因みに、




「ウィキペデア」では、「ロールス・ロイス」「パークウォード」を



95年発売と記しているが、それは、間違いである。「96年」ね。




もう一つ 因みに




「グーワールド」の「カタログ」中で、「パークウォード」を「5速AT」と



記しているが、それは、間違いである。「4速AT」ね。








それでは、当個体の話





ディーラー車 左ハンドル  2オーナー




以前(平成24年)、法人1オーナー時に仕入れ、弊社で販売させていただい



た「シーザー認定中古車」




走行距離こそ:114.892km と普通に伸びているが、関係ない。



内外装も、とても 11万キロの個体には見えないし、整備も行き届いている。



前オーナー様は、旧知のエンスージャスト、、抜かりはない。



その前に、じゃなきゃ うちで扱ってない。




ただ、今回は、外装色が、販売時(平成24年)とは異なる色となり、



戻ってきた。



途中で、好きなカラーにオールペイントした そうな、、



海外の金持ちロールス・オーナーには有りがちな話だが、日本で、、流石。





「SZ系ロールス・ロイス」における



世界三大リムジン というのがある。





その1 : 「ロバート・ジャンケル」社の 「ロイヤル」



その2 : 「HOOPER」社の     「エンペラー」



その3 : 「マリーナパークウォード」の 「パークウォード」




この3台のリムジンを販売したことのある業者は、世界でも弊社だけのはず



だが、この3モデルに共通していることがある。



それは、ノーマルより「天井高」を高くしていること。



これが難しい技なのである。





さあ、それでは、世界三大リムジンのうちの1台




せっかくなので「外装」「内装」「機関系」の3つの項目にわけて




更に詳しく解説させていただこう。




下記より 写真 125枚 と共に ↓





 
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
  


外装は、「ブラック・サファイヤ」







ブラック・メタリックに「サファイヤ・ブルー」が混ざるカラー。




96年に採用された当時の新純正色であるが、これ、オールペイントされたのちのカラー。




当初は、「サンライズ」という とんでもなく派手なカラーであった。



なんというか、、ピンク・メタリック、、とてつもなく変な色で、それが おきに召して前オーナ



ー様も ご購入されたのだが、、やはり、派手すぎたのか、長くお乗りになって飽きたのか、



お気に入りのカラー 当「ブラック・サファイヤ」に超高額費用をかけてオールペイント。 



当然、キレイ!



開閉部全バラシのオールペイントで、元色は、どこにも見当たらない。



今となっては、カラーコードで調べない限り、元色がなんだったのか分かるまい。




うまい具合に内装カラーとのマッチングも良い。









全長:602cm!





「スパーターボ」全長:541cmを 61cm伸ばしている。




巨大だ。




天井が 「スパーターボ」より、5.6cm こんもり盛り上がっている。




この芸ができたコーチビルダーは、前述の「MPW」の他「フーパー」と「ロバートジャンケル



」の2社しかない。




あと知られていないが、、




天井部を5.6cm高くしているだけのはずなのに、全高は、「スパーターボ」148cmに対し、




「パークウォード」は、155cm!




むむっ 155cm−148cm= 7cm − 5.6cm = 1.4cm? これは?




これは、足回りの「スプリング」が「パークウォード」専用物で、1.4cm長いからだ。




リムジンの車高は少々高いほうが かっこいい。






毎回 書いているが、私はリムジンが好きなわけではない。




「MPW」師匠の素晴らしき芸術作品を見るのが好きなのだ。




とはいえ、弊社の お客様には、 リムジン好きが少なくない。




そして、多くの方が、自身でステアリングを握る。




デカイ車を運転するのが好きらしい。 




愛すべき変態である。









さて、「パークウォード」型と以前の「ツーリング」型では「Rドアの位置」以外にも違いが



ある。



ターボ付きであるのは もちろんだが、96’以降ボディであることも大きい。






96年時の大幅改良は、初めて、ボディにまで及び、




・フロント廻りのボディプレス(左右フェンダー形状など)、



・前後のバンパー・一体式エアロスポイラー、



・ミラーがボディと一体式に、



・グリルの縦横比(縦が少し短くなった)、



・フライングレディが少し小さくなる、



・アルミホイール(16インチ)デザイン、



・マドガラス枠サッシにウェザーストリップが、、



・内装デザインも大幅に一新




などが変更に、





これは、全て 空力を追求した上での結果で、高速走行時の風切り音は、明らかに激減した。



ベントレーのモデルについては戦前から「空力」を考えたボディ作りがなされてきたが、



こと ロールスのモデルでは、この96年モデルで初めて考えてみたのではなかろうか??



95年以前モデルを、上記改良がなされた96’以降モデル仕様に後から変更(改造)するには莫大



な費用を要す、、一般的には不可能である。



なにせ、左右のFフェンダー形状までが異なるとは、私ですら、近年気が付いたほど、、。






SZ系までのモデルは、スタンダード・サルーンでも、開閉部(ボンネット・トランク・ドア4



枚・給油口)は全て「アルミ」製、戦後モデルの伝統であったが、この後の「セラフ」から総ス



ティール・ボディとなる。





コスト・ダウンは、まず、ユーザーが気が付かないであろう箇所から 行われるのだ。




ロールスの「コスト」は、見えない箇所に掛けられていた、、このモデルまではね。









それにしても、、やはり、リアの小窓(リムジン・ウインド、またはスプリット・ウインドと



呼ばれる)と、サイドモールは秀逸だ。





観ているだけでも飽きない。







 
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
 



内装は、トリプル・コノリーレザー!





メインハイドに「オートミール」、パイピングに「オータム」、ダッシュ、ステアリング、に



「ストラトス」コノリーという凝りに凝ったオーダー物。




もちろん、オリジナル・コノリー!



走行距離が信じられないほど、キレイに生き残っている。



当個体における特筆事項は、この 素晴らしきコンディションだ!








無論、泣く子も黙る世界の頂点レザー「コノリー、オートラックス・シリーズ中の10%トップ



レザー」。この内装代だけで、当個体の現在の販売価格を軽く上回る。






ロールスの代名詞「バーウォールナット」も◎状態で残されている。



よく診れば、フロントのセンターコンソール下部あたりにクラックが見受けられるが、「味」の



レベルで、リペアは必要なさそうだ。










リア空間には、





センターキャビネット:大型モニターでDVDが観れる。




右側のピクニックテーブル脇のボタンを押すと、カチャリとジャンプシートが少し飛び出す、、



当個体、5人乗りであるから、実際、人が座ることもできるが、現実的には、子供用か足置き



(オットマンとして)であろう。




左側のピクニックテーブル内部には、カクテル・キャビネットが隠されている。



開くと、LEDライトが点灯、、奥は鏡張り、、豪華だ。



残念ながら、グラスやボトルは残されていないから、サイズの合う「グラス」などを探すのも



楽しい趣味となると思う。



ロールス社の好きな「ロイヤル・ドルトン」か、それとも「バカラ」か、、





フロント席とを区切っている「パーテーション」は、Wで、「ガラス」と「レザー張り」、



両方電動。 2枚とも閉めれば機密性は極めて高くなる。




ガラス・ルーフのガラス自体は はめ殺しで、内側のパーテーションが電動でスライドする。




冷蔵庫は、温度調整機能付き。



Rシートは、左右セパレートで、電動スライド&シートヒーター付き。




空間は、十分に広く、まさに王様状態。






フロント席も悪くない。



ストレッチ型だと どうしても運転席が狭くないが、当個体は一から設計されているので、



狭くないのだ。



これなら、窮屈な思いをしないで、運転を楽しめる。




デカイ車を運転したい組合 の方々には、もってこいのモデルであろう。



ハンドルは、思いのほか切れるので、案外運転するのも簡単で、疲れ知らず。





インダッシュナビ&地デジTV&バックカメラ 即戦力。






 
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
 
 


生粋のロールス・ロイス製V8・OHV 総アルミ・エンジン。





ギャレット社のタービンを積むライトプレッシャーターボは、誰もが認めるベストマッチング。



本職である 多くのメカニックが、このエンジンを絶賛する。




100万マイル耐久設計と呼ばれ、恐ろしく屈強なエンジンは、これ自体が伝説。








2人1組で80時間を要してハンドビルドされる、このエンジン、、過剰品質も いいところ、



100年先まで考えていて「ロールス」社以外で作る どうかしている自動車メーカーなどある



わけない。




10万分の一の精度まで追求、、ビスの1本まで、自社生産、、そして、そのビス1本のクォリ



ティは、ジャガーの5倍増ってところだろう。



このエンジンが、飛行機のエンジンなら理解できるが、、





実際に、私がロールス社を訪問した際も「クルー」工場内で、航空機エンジン・パーツの一部を



作っていた。



工場内を案内してくれたロールス社の広報の方 曰く:




「自動車のエンジンを作るのも、飛行機のエンジンを作るのも 弊社にとっては同じことです」







更に、当個体は、「シーザー認定号」、走行距離は関係ない。 






「MPW」は、コーチビルダーの腕と人気、英国1位「HJマリナー」社と、2位「パークウォ



ード」が合併してできた会社



であるが、「HJマリナー」「パークウォード」「MPW」、この3社が手がけた過去モデルは



全てが歴史に残る名作であり、コレクターズアイテムとなっている。




歴史、そう真実はウソをつかない。




当「パークウォード」は、歴史に残る傑作である。