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Rolls-Royce Bentley Specialist

株式会社シーザートレーディング
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営業時間10:00~20:00)
東京都調布市西つつじヶ丘1-58-12

CAESAR COLLECTIONSHEADLINE

ALFA-ROMEO

  MAKER ALFA-ROMEO 
  MODEL Giulia Sprint 1600
  YEAR 1963'
  EXTERIOR

Rosso Alfa



(ロッソ・アルファ)


  INTERIOR Grey & Red
 

(グレーファブリック & レッド合皮 コンビ)
  PRICE \ ASK
  MILEAGE 不明
  AMMENITIES



本国(ヨーロッパ)仕様 左ハンドル



国内登録:2002年 9月
 







直列4気筒 DOHC 1570cc



5速フロアMT
 






92馬力 /6200rpm




最高速:172km







全長:398cm



全幅:153cm



全高:136cm



車両重量:960kg



定員:5人








レストア済み個体につき、内外装機関共に、超極上車。 




車検:2021年 8月28日まで 


 
  COMMENT



アルファ-ロメオ




「ジュリア・スプリント・1600」!







極めて珍しい、、



「ジュリエッタ・スプリント」なら珍しくないが、こちらは、「お姉さん」の方、



1962年から1964年の間、僅か3年間にしか生産されていない「ジュリア・スプリントの



1600」である。





このモデルを知る意味でも、アルファの歴史を ちょっとだけ





アルファロメオの創業は、1900年




戦前は、世界最高峰のレーシングカー・メーカーだった。



個人的「3強」は、「ベントレー」「ブガッティ」「アルファロメオ」。



例えば、「ルマン24時間レース」



1927年~30年の4年間、連続優勝したのは「ベントレー」*その後、ロールス社に買収



のあと、1931年~34年の4年間、連続優勝したのが「アルファロメオ」の8C だもの。



のあと、37年と39年は「ブガッティ」ね。




1950年までに行われた世界の主要ロードレースで、最も優勝回数が多いのも「アルファ」。



地元イタリアの「ミッレミリア」じゃ、開催・28回中、11回の優勝、しかも、うち、7回は



連続優勝とくる。



完全なレース屋だった が、戦後、この部門は、アルファのレーシングドライバーだった



「エンツォ・フェラーリ」氏に譲り、「フェラーリ」が、戦前「アルファ」の血脈を継ぐ。




終戦後、アルファ本社工場の5分の3は、空襲で炎上、がれきの山となっていた。



が、早くも、1946年から生産を始める。



最初は、戦前型の「6C2500」から、このモデルは、弊社でも、日本で唯一1台だけの



ディーラー車「1950年 ピニンファリーナ・ベルリーナ・6C2500」を所有しているので、



よく知っている。 間違いなく、アルファ最後の「超〜高級車」である。



このモデルを最後にアルファの経営方針が変わる。



そこで、1950年には発表したのが、「1900」



企業としての事業拡大のため、低価格の量産型、スポーツカーメーカーへの転身である。




この「1900」は大ヒット、手にした資金で、新型モデル開発



1954年秋、わずか「1.3L」、小型スポーツカー「ジュリエッタ」投入!



ここからが戦後アルファ・伝説の始まりである。



その名は、無論、シェークスピア「ロメオとジュリエット」から。



1.3Lとはいえ、新設計4気筒DOHC、2バレル「ソレックス」キャブ、4速フルシンクロ



80馬力ながら、僅かに880kgの軽量ボディを最高速:165kmまで導いた。




ボディは、「2ドア・クーペ」




アルファ的ボディ別用語



・「スプリント」  : 2ドア・クーペ



・「ベルリーナ」  : 4ドア・セダン



・「スパイダー」  : オープンカー



・「ヴェローチェ」 : 速い



・「スペチアーレ」 : スペシャルモデル




この「ジュリエッタ・スプリント」のボディデザインを担当したのが



当時「ベルトーネ」に在籍していた奇才「フランコ・スカリオーネ」だ。



その走りの小気味好さ、秀逸なデザインで、このモデルも空前の大ヒットとなる。






「スカリオーネ」作品




「ランボルギーニ・350GTV」「ポルシェ・アバルト・カレラGTL」「ATS・2500GT」



「マセラティ・ティーポ64」「アルファロメオ・ティーポ33/2ストラダーレ」などなど



記憶に新しいのは、2020年のオークション、有名な「アルファロメオ・B.A.T」の3台、



「5」「7」「9」が出品され、その価格、約15億円、、



彼の作品には、数億で取引される個体が ごろごろある。



そんな「スカリオーネ」師匠の代表作が、「ジュリエッタ・スプリント」なのである。





「ジュリエッタ」には、その後、「ベルリーナ」や「ピニンファリーナ」によりスパイダー、



「ザガード」による名車「SZ」など、あっという間に、10種類ほどのモデルが生まれる。






1962年6月27日 新型モデルが発表される。




その名は、「ジュリア」



「ジュリエッタ」の 姉 という意味。



で、排気量は「1600」



この「ジュリア」と名がつくモデルは、実に20種類以上の大家族モデルに発展していく。



この時代のアルファを正確に分類するのは専門書を読んでも難しいほど。



その中で、最大のヒット作は、1963年発表、「スカリオーネ」退社後の「ベルトーネ」に



在籍していた「ジウジアーロ」デザイン、「ジュリア・スプリントGT」であろう。



「段付き」と呼ばれる そのモデルは、アルファロメオを巨大企業に変えることになる。






さて、今回は、当モデル「ジュリア・スプリント1600」スカリオーネの お話。





ボディは、「ジュリエッタ」と同じ、グリル内とテールレンズが違うくらい。




エンジンは、ジュリエッタ同様「4気筒DOHC」、ボアUPして、1570ccに。



ポルシェ・フルシンクロの「5速MT」、




92馬力、最高速:172km



「ジュリエッタ」版は、前述のとおり、80馬力で、最高速:165km、



何よりの違いは、トルクが太くなった分、乗りやすくなったこと。



因みに、「段付きGT」は、105馬力で、最高速:180km



大して変わらない、、




が、当モデルは、1954年デザイン、それから、10年後の、1964年に生産が中止される。



「ジウジアーロのスプリント」がバカ売れしてきたので、旧デザインは引退となる。




で、生産期間は、1962年〜64年の 3年




生産台数は、「7.107台」




同デザイン「ジュリエッタ」は、54’〜62’で「22.181台」




桁違いの希少車なのである。










さて、当個体の お話:





1963年モデル  本国仕様 左ハンドル



国内登録は、2002年9月





いつのころか大掛かりな「レストア」が施されている。



完全に、ボディをドンガラにして のレストアである。



ここまでのレストアを国内で施したとは考えにくい、、



おそらく、2002年に新車にようにレストアされた個体を輸入してきたのではなかろうか、、



この個体が、仮に、2002年モデル とすれば、納得のコンディション。



さらに、ご想像のとおり、安価な当個体に、こんなレストアを施せば、その費用は、販売価格



を上回るだろう。だから、この個体は、好きな方がレストアされたに違いない。



それは、車を診ても理解できる。 やらしさがない。ごまかしもない。だましもない。



悪徳な車屋が商売で仕上げた個体というのとは、次元が異なる。 うぶ。



レストアは施してあるものの、オリジナル性も極めて高い。マニアの仕事。







で、内外装ドキレイ!機関系もバッチリ整備されている。



クラシックカーなので、走行距離は不明であるが、最終の整備(車検整備)は、



2019年8月、「ガレージ伊太利」さんで行っている(記録簿あり)。



その時の距離:「50.475km」




現在:「50.776km」




車検は、2021年8月28日まで有り。





外装は:「ロッソ・アルファ」



ソリッドの「赤」



塗装コンディションも宜しく、手直しを要す必要は無い。



メッキ類も、レストア時であろうが、再メッキされていて、今もキレイ。




全長:398cm


全幅:153cm


全高:136cm


車重:960kg




小さいクルマであるが、「スカリオーネ」デザインはオーラがある。



写真では大きくみえるはず、、が、実車は、想像より小さい。



明らかに50年代の北米市場を意識したであろう、テールフィンが印象的。



このデザインの再評価は とっくに始まっているが、まだまだ序の口だろう。



「スカリオーネ」作品は、この10年で数倍の価値に跳ね上がった。



前述の「アルファBAT、5.7.9」とて、1億円で買える時代もあった。



買っておけば、15倍、14億円の儲け、、



まだまだ、こんな名車、しかも、超〜極上個体(当個体)が、3桁万円で買えるのだから、



序の口。






内装は、「グレー・ファブリック」と「レッド・ビニールレザー」




オリジナルに忠実に張りなおしてある。



内装もキレイなまま、まるで、タイムスリップしたかのよう。




ダッシュパネルの下をのぞき込むと、この個体の素顔がよくわかる。



恐ろしくキレイ、、




更に、下廻りも観て欲しい。



クラシックカーのキモは、シャーシ。



外見がキレイでも、下廻りはサビサビで腐ってる なんて個体の方が、むしろ多い。



製造から、57年も経過してるのだから、当然、普通は、腐ってて当たり前。



57年間、どんなに大事に管理しても、イタ車の場合は、無理、腐る。



鉄が良くない。



レストアするにしても、もともとのベースコンディションが、かなり◎個体じゃないとダメ。



死人は蘇らない。が、ゾンビのように蘇られせたフリで売っている個体は多い。



つまり、買ってよい個体など、滅多にないのだ。



弊社とて、「お断り個体」の数の方が「仕入れ個体」の数十倍はある。





エンジンルームも これまた、素晴らしい!



エンジンを降ろして、ドンガラにしてのレストアが施されたことが一発で分かる場所。



こんなレストアを手際よくできるのは、やはり、イタリアの専門家であろう。



もしも、これを国内で施すなら、とんでもない時間と費用を要す。前述のとおり、その費用



は、現在の当個体・販売価格を軽く上回る。




整備も抜かりないよう。各パーツ、近年交換された箇所多し。







じゃ 乗ってみよう:




ステアリングポスト左脇下に、「チョーク」レバーがある。



手前に引いてセルを回す。



ブォをエンジンが目覚め、DOHCの小気味よい演奏が始まる。



こんな寒い日は、暖機運転が命。



そういえば、当個体そのものを、故・徳大寺有恒先生が、某・外車雑誌で取材した記事を



読んだことが有る。



大変褒めておられたが、中でも印象的だったのは、



*一部引用





「徳大寺 ほう、このデザインだな。またオリジナリティが高そうじゃないか。



いいコンディションだ。



逆にジュリアの1600ccのほうが乗りやすくていいだろう。しかもシングルキャブだろう。



そりゃいいよ。 扱いやすくて。この年代からエンジンがうんとタフになったしな。



この基本的なエンジンブロックを使って1990年近くまで排気量アップを図りながら作り続け



たんだ。こういうエンジンを作ったことが凄いんだ。まだグランプリカー直系の車なんだよ。



この年代のアルファロメオは。本当に価値があるのはこういう車なんだよな。」






この個体である。




仰せのとおり、「ソレックス」のシングルキャブ、扱いやすい。調整も簡単。




暖機運転、昔の人は、「タバコ1本分」だったな、、



そのくらいの時間で、チョークを戻してみると、アイドリングは安定していた。




5速のMT フルシンクロ



1速に入れ、走り出す、、おおっと、トルクある〜 むむっ1速のギヤ比が低いんだな、



こりゃ1速で引っ張って加速するより、早めに2速にシフトして加速した方がいいわ。



事実、2速のトルク感も満点で、2速発進さえ楽勝。



加速速度も必要にして十分



2速で引っ張って 3速で引っ張って と思ったら、レッドゾーンは遥かに倍ほど先だった。



「これぞ、アルファ!」のキビキビした走りは、病みつきになる。



クラッチは、イージーで、エンストさせる方が、難しいほど。



重ステながら、車重が軽いので、そんなこと忘れてしまう。走り出せば、パワステのよう。






しばし走りこんで、いつもの場所で、休憩、撮影タイム



う〜ん、なんて絵になるクルマなんだ、、



「スカリオーネ」作品は、もはや、アルフィスタたちだけのものではない。



アルファロメオが好きとか嫌いも関係ない。




この車は




歴史に残る傑作




「スカリオーネ・ジュリア・スプリント」なのだ。








「一時預か人」募集〜!”






その前に、まずは、お写真、怒涛の「124枚」を ご参考に↓