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Rolls-Royce Bentley Specialist

株式会社シーザートレーディング
TEL.
042-480-2222 (
営業時間10:00~20:00)
東京都調布市西つつじヶ丘1-58-12

CAESAR COLLECTIONSHEADLINE

DAIMLER

 
  AUTO MAKER DAIMLER 
  MODEL 2.5L V8
  YEAR 1964
  EXTERIOR Silver Blue Met


(シルバーブルー・メタリック)
  INTERIOR Beige/ LEATHER 

(ベージュ・レザー)
  PRICE \ ASK
  MILEAGE 不明
  AMMENITIES



本国仕様 右ハンドル (1993年・国内登録・国内2オーナー)




90度V型8気筒 OHV 2548cc 





3速コラムAT




142ps/5800rpm


21.4mkg/3000rpm



最高速度:175km



全長:459cm


全幅:169cm


全高:143cm



車輌重量:1500kg



乗車定員:6名(車検証上)






装備:



本革シート、パワステ、クーラー、



4輪ディスクブレーキ、フォグランプ、他





内外装極美、機関当社にて完全整備渡し、極上車




車検:2年付き渡し





 
  COMMENT


「ディムラー・V8・250」





解説:





簡単に言ってしまうと、ジャガー・マークUのディムラー版であるが、、このモデル、



歴史的にも大変興味深い、、理解するには、、、




どうしても、ディムラーの歴史から始めたい。






イギリスで最も歴史の古い自動車メーカー、ディムラー社の創業は、1893年、




「フレデレリック・リチャード・シムズ」によって「ディムラー・モーター・シンジケ



ート」として設立された。





当初は、ドイツの「ダイムラー」社のエンジン販売代理店としてスタートした。



この為(よく質問されるが)、「ディムラー」は、「ダイムラー」を英語読みしたもの



で、元来の社名の意味は、双方とも同じ自動車の発明者「ゴットリーフ・ダイムラー」



氏に基ずく。



その後、1896年に、社名を「ディムラー・モーター・カンパニーLTD」に変更、



「ダイムラー」車で、世界最高品質レベルのエンジン・ノウハフを吸収し、



自社開発の高級自動車販売にも乗り出す。




事業は成功を納め、1900年には最初のイギリス王室後料車に採用される。



これを機に、世界中の王族が デイムラー車を御料車にすることになる。




これは、その座をロールス・ロイスに取られるまで、、1950年代まで続いた。



因みに、記念すべき最初の日本皇室、後料車もディムラーで、1912年式の6気筒が2台



納品されている。






そう、元来の「メーカーの格」は、ジャガーより遥かに上ってこと、、。



そんなディムラーをジャガー社が買収したのは、1960年5月のこと、、。



ジャガー社は当時、好景気で工場拡張に迫られていたのは事実であるが、もちろん、



ディムラー・ブランドの「格」が欲しかったことも、間違いない。





この時点(買収されたとき)で、「ディムラー」は、2種類の自社製エンジンを持って



いた。



上級モデル、「マジェスティック・メイジャー」に積む V8・4.5Lと



59年に発表したばかりの小型スポーツカー「SP250」に積むアルミ製V8・2.5Lで



ある。



特に「SP250」は、全長:4mほど、車重:950kgほど、最高速度は、196kmに



達するというディムラーとしては異例中の異例の高性能小型スポーツカーでエンジンの



評価も高かった。






この「エドワード・ターナー」設計・小型V8・2.5Lエンジンには、ジャガー社も惚れ



込み、さっそく、



1962年、ジャガー・マークUに乗せ、ディムラー版を発売することとなる。




(ジャガー社のスモール・モデル、1955年発売、ジャガーマーク1は、、59年に



マークUに進化していた)




マークUは、ご存知のとおり、ジャガー社の歴史中、4ドア・サルーンでは最高傑作と



されるモデルである。






ディムラー版は、当初「2.5L V8サルーン」の名称で発売された。




それが、当個体モデルである。




フロントシートは、ジャガーのベンチシートに対し、よりクラシカルに、、より豪華に




、セパレート式、格納できるアームレスト付きのベンチシートにするなど、、やや高年




齢層が好みそうな内装造作とし、、




ジャガー社 曰く;




「ジャガー・マークUを購入する顧客より、更にアッパー階層の医者



、弁護士、俗福な経営者などをターゲットにしたモデル」である。





販売価格もジャガーマークUの最上級モデル「3.8」とほぼ同金額であった。





「2.5L・V8」は、1962年から1967年の間に




「12.997台」
を生産。







1967年、マークUが、マイナーチェンジ(240.340)されると、ディムラー版も名



称が「V8・250」に改称された。




このモデル、後の1968年にデビューする新型モデル「XJ6」までの繋ぎで発売さ



れた廉価版とされ、、、例えば、



外装では、バンパーが細身のシングルに、、ワイヤーホイール、シート本革とパワース



テアリングがオプション装備に、ウッドの使用面積が少なめに、など、コストダウン。





このモデルは、1969年までの間に、「4883台」生産されたにすぎないが、



興味深いのは、




この1969年まで生産されていた・・ことが興味深い。



名門「ディムラー」生粋のエンジンを使用していた他モデルは、全て、1968年まで



に生産を終えている。



つまり、この「V8・250」こそが、最後のディムラー製エンジンを積むモデルであっ



たということである。



このモデル以降の全てのディムラー・モデルにはジャガー製エンジンが積まれることに



なる。




ただ、現在でも「ディムラー」がジャガーモデルの最上級ブランドに君臨しつづけてい



ることには違いがないが、、。








「マーク2」と「ディムラー版」生産台数







「2.5L V8」 : 12.997台



「V8 250」 :  4.883台    トータル:17.880台






「マーク2 2.4」: 25.173台



「マーク2 3.4」: 28.666台



「マーク2 3.8」: 30.141台     トータル:83.980台







上記の通り、当「ディムラー版・マーク2」=「2.5L V8」は、少ない。



更に、当モデル、最初から 実用車であるから、後生大事に扱われた個体は、稀、、



つまり、現存する極上物は、極めて少ない。












さて、当個体の お話






以前、当社で販売させていただいた個体。



ただし、国内1オーナー時に販売させていただいたのは、平成7年時、



随分昔のことだから、今回入庫時、また、塗装などには 手を入れなおした。



機関系は、前オーナー様も 手をかけてくれていたようだが、



売約となったら、当社自慢の このあたりの年式モデルに滅法強いツワモノ・メカニッ



クに 最初から点検・整備してもらう。









前述の通り、正直、当モデルで、まともな個体を見かけることは 稀中の稀。




当個体は、内装も 本革で張り直し済みであるから、内外装ともに◎コンディション。



「ウッド」の 艶は、若干 引けが見受けられるが、まだまだ、十分にキレイ。



もっとも、いつでも、ウッド新品リペアはできる。










外装:「シルバー・ブルー・メタリック」




個人的に、、当個体で一番の お気に入りは、この 色 だ。



気分が盛り上がるし、何より、確実に センス好し。





内装:「ベージュ」レザー




文句なし。きれい。



シート・ポジションも悪くないし、視認性も良い、、60年代のクラシックカーとは



思えない。 







走らせてみた:




高級英国車の お約束 細身のステアリングが なんとも、好い。




イグニッション・キーを右に回し、




スターター・ボタンを押す。




キュルキュル と 一発始動。



暖気運転は 不可欠。



このエンジンは、十分に温めてから、走りださねば、。






普通に乗れる。 




気難しさ や クセもない。



パワーもトルクも必要にして十分。



現在の交通事情の中でも、流れを リードできる。



ディムラーの「V8」は、なかなか やる。



なにが 好いって、とにかく 楽しい。



夏場になれば、後付「クーラー」が活躍してくれるだろうが、




三角マドから入る 60年代の「風」を感じない手はない な。








この先、ディムラー純血エンジンに乗れることは、そうはなかろう。





更に、「ディムラー版」が良いのは、グリル。




ディムラー特有の波打ったグリル = 「フルーテット・グリル」 格式有り




この車に乗るは、「ディムラーの格式に乗る」 も同じこと。







もはや、絶滅危惧種をかした「極上物 2.5L V8」




未来に残すべきモデル





どなたか、一時預かり人 求む!








まずは、お写真 66枚を ご参考に ↓