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RollsRoyce Bentley Specialist

株式会社シーザートレーディング
TEL.
042-480-2222 (
営業時間10:00~20:00)
東京都調布市西つつじヶ丘1-58-12

CAESAR COLLECTIONSHEADLINE

CITROEN

 AUTOMAKER CITROEN
  MODEL ID20-Break 
  YEAR 1975
  EXTERIOR IVORY


(アイボリー)
  INTERIOR WINE


(ワイン・ファブリック)
  PRICE \ ASK 
  MILEAGE 並行車に付き、不明
  AMMENITIES






本国フランス仕様・並行車 左ハンドル  



(国内登録2001年) 





直列4 気筒 OHV  1985cc(2.0L) 4速コラムMT





全長:506cm



全幅:179cm



全高:154cm



重量:1410kg



定員:7人




*装備:




パワステ、ステアリング連動首振りライト、扇風機!




弊社にて オールペイント済み!




内外装機関ともに超極上車!






車検:2年付き渡し





  COMMENT



シトロエン「ID20ブレーク」










1955年、パリ・サロン




1台の自動車業界を根本から揺るがす衝撃的なクルマがデビューした。



そのクルマには、開催初日だけで、12.000台ものオーダーが殺到し、



全ての人が注文しきれないうちに閉館の時間となった。




結果、サロンの最終日を迎えたとき、オーダーされた総数は、8万台と



なっていた。



しかし、担当者は、苦い顔をしていた、、



早くも、、生産が追いつくのか心配になったのである。




そのクルマこそが、シトロエン「DS19」である。




マスコミは、こぞって世界中にニュースを流した。





「爆弾のように衝撃的なクルマ」



「見たこともない宇宙船のような・・」



「未来のクルマ」



「シトロエンは、1955年に1975年モデルを発売した」




そうして、最終こう謳われる、、



戦後10年間の3大ニュースは、




その1:終戦



その2:スターリンの死



その3:シトロエン「DS」のデビュー





この「DS」の評価が間違いではなかったことが、44年後に証明される。



1999年12月 ラスベガス




20世紀に最も影響を与えたクルマを決める権威ある、



「カー・オブ・ザ・センチェリー」



20世紀に作られた車の中から、厳選された700モデルが選ばれ、



最終選考でトップ5が発表された。






1位:Ford モデル「T」



2位:MINI



3位:シトロエン「DS」



4位:VW ビートル



5位:ポルシェ「911」





この中で桁違いに生産台数が少ないのは、「DS」である。





「DS」の先進性は当時から 未来の設計と評されたものだったが、



このクルマが与えた衝撃は 一般ユーザーにとどまらず、他メーカーにも



、それは、もはや 追い越そうという次元ではなく、まねよう だった。



天下のロールス・ロイスでさえ、ドイツの雄「メルセデス」でさえ、



しかり、、となる。




そう、「DS」が人々を驚かせたのは、そのデザインだけではなかった。




当時、誰も実用化できるとは思ってなかった油圧システム、、




「ハイドロニューマチック」は画期的な、いや、もはや、発明であった。




所謂「ボイルの法則」の応用、、体積をVとして、圧力をPとして、、



教科書で習った あれだ  が、完全に理解するには専門書を数冊読破



する必要がある。 



幸い当社は、この油圧システムを まねてくれた(一部を)ロールス・ロ



イスのエキスパートであるから、熟練メカニックにとっては、



理解しやすい ってラッキーがある。






システムの結果だけ説明するなら、



クルマは 空気バネに支えられ、荷重が どこに加わろうが、クルマは



一定の姿勢を保つ。



ブレーキは、ハイドロと連動していて、理想的な油圧で制御され、



しかも、このブレーキは、前後の荷重差に応じて自動でブレーキ圧を



補正する。ブレーキ・ペダルは、大きなボタンで、どんなにスピードを



出していても「力」は必要ない。軽く踏めば、どの速度でも、クルマが



ベストな油圧で制御してくれる。



車高も油圧を利用し、レバーで、上下する。(当個体も健在)



ミッションも、油圧のセミオートマ(前進4速)。



また、この時代に、ステアリングもラック&ピニオンのパワステとくる。





「DS19」の発売から1年後




「ID19」というモデルが追加デビューする。



この「ID」は、いってみれば、「DS」の廉価版




高価な装備である前述のハイドロ系システムを大幅に削除したモデルだ。




残したのは、空気バネの足回りくらいで、ブレーキも通常の、



シフトも通常の4速コラムMT、パワステもなし(オプション)、



しかし、この「ID」は売れた。



最終(75年まで) 生産台数



「DS」:493.724台



「ID」:741.747台



ご覧のとおり、、



これは、安いから という理由だけではなく、当時から、先進的すぎる



油圧セミオートマやブレーキ・システムを不審に思っていたユーザーが



多かったからである。



だが、この「DS」と「ID」の装備の差は 後年だんだんと同じように



なっていくのだが、、。





「IDブレーク」が登場したのは、1958年10月の やはりパリ・サロン。




「ブレーク」の語源は、ご存知、英国の「シューティング・ブレイク」=




狩の獲物を積む荷車 = 車の時代になると狩用ワゴン車 =フランスでは




豪華なワゴン車といったところか、、。




で、このタイプには他に




「ファミリアール」 : 家族用3列シート




「コメルシアル」  : 商用ワゴン



「アンビュランス」 : 救急車 





「ブレーク」が、一番の高級モデルであるが、




この中で興味深いのは、救急車、多くが採用されたが、その理由は、



フランスのデコボコ道を、揺れることなく患者を運べたからである。



特に脊髄を損傷した患者には最適だったという。当然であるが。









もう一つ、意外な使い道で「DS」は大活躍する。



それは、「ラリー」。



誰もが想像していなかったが、、通常のサスを持つラリーカーが



スクラップになるような悪路でも「DS」は、難なく走破し、ドライバー



の疲労も最小限であったからだ。



1959年には、早くも モンテカルロ・ラリーで勝利する。



しかも、ノーマルの「DS19」、プラベート・エントリーで、、。



その後もラリーの分野で一世を風靡することになるが、



もっとも有名で歴史に残るレースが、1968年の「ザ・マラソン」であろう



このラリーは、壮大で、ロンドン・シドニー間(ヨーロッパ・アジア・



オーストラリアにまたがる12ケ国)1万マイル(16.000km)を、



250時間ノンストップで走破するという考えられない耐久ラリーだった。



このレースで、「DS」が本領を発揮したのは、レース後半のこと、、



他のクルマが、修理を必要としている中、「DS」はノントラブル、



おまけにドライバーの疲労もない。ダントツのトップにたつ。



ところが、



ゴールまで、あと160km(優勝まで、あと1時間半位)のところ



で、突如、一般車(MINI)がコース上に飛び出してきた。



道路規制されたラリーコースで、一般車が飛び出してくるなどありえない




避けきれず、「DS」は、大破、、優勝は幻になった。



ただし、頑丈な「DS」ボディのお蔭で、二人のドライバーは軽傷だった。



「DS」は、その生産が終了するまでラリーで活躍し続け、74年には



ワールドカップラリーでも優勝した。












ところで、「IDブレーク」は、通常のセダン(ベルリン)に比べ、



最初から豪華装備&強化型で、、すなわち、ブレークは「DS」と同じく



マッシュルームペダルの油圧、大型ディスク(リアはドラム)、



ボディ強化(ルーフには固定のキャリアが付き80kgまでの荷物を積むこ



とができる)、サス強化、パワステも標準装備(72’〜)他、、




そうして、70年代に入ると、「DS」と「ID」の区別は、どんどん



分からなくなっていく。







シトロエンは、頑固な変態メーカーであるが、



この「DS」を生産するに当たり、頭が下がる、敬意を払わざるをえない



ことをしている。




それは「アリエール工場」の新設である。(パリ郊外:1954年〜)



この工場で、「DS」の油圧システムの部品を生産するためだが、、



この工場が すごい、、




当時、通常の自動車メーカーの部品製造誤差が、0.2mmほどあった時代に



「アリエール工場」では、その200倍という精度を誇った。



これは、パテック・フィリップをも上回る高精度である。



まさに超精密、、さらに恐ろしいことに、その 0.001ミクロン



(新聞紙の厚さの100分の1ほど)の公差で加工するパーツを



1日に4万個以上作れる という生産能力を持っていた。



これは、異常、、スイスの超一流時計製造メーカーが舌を巻いて逃げ出す



ほど、、尋常ではない、、やはり、シトロエンは、



愛すべき変態メーカーである。














1962年 :ちょっぴりフェイスリフト



1967年 :思いっきりフェイスルフトして「キャッツ・アイ」となる。



バリエーションは、増え続けて、エンジンは、4種類、数字が排気量で




「19」「20」「21」「23」




おまけに、「イギリス」「ベルギー」「南アフリカ」「オーストラリア」



にも組み立て工場があった。




イギリスでは、「サファリ」の名で売られ、アメリカでは、「ワゴン」の



名で売られた。









当「ID20ブレーク」が登場したのは、1969年のこと。




翌年には、「DS」の名前さえ廃止となり、「ブレーク20」なんて



呼ばれるようになるから、ややこしい。




が、最終、ここだけが違う がある(見分け方)



「DS」 = 油圧式セミオートマのシフト



「ID」 = 普通のコラムMT



どちらが好いかは、好みであるが、弩変態でなければ、「ID」を



お薦めする。安心だもの。





「DS」「ID」は、1975年まで生産された。



「ブレーク」は、トータル「93.919台」



セダンは、トータル:123万5千台ほど作られているから、やはり、



「ブレーク」は貴重なのである。



その中でも、もっとも「価値有り」が、、当個体








では、当個体の お話






1975年の最終イヤー・モデル「ブレーク」



本国(フランス製)仕様 左ハンドル






国内には、2001年に持ち込まれている。



以前弊社で販売させていただいた「シーザー認定号」



最初から、極上個体であったが、前回販売時前にはボランティア活動で、



ボディをバラして オールペイントを施した。 



それも1年ほど掛けて。



これほど◎の「IDブレーク」は、世界的にも珍しい。




さらに今回は、前オーナー様のボランティア活動で、内装シート&ドア内張り



を新品ファクブリックに。



これにて完璧。






さて、当個体、コンディションが超極上なんてのは、むしろ当たり前



(うちで売る位だから)何が好い って、年式が好い。



最終の1975年モデル、で、本国物



そうすると、「トリプル75」仕様ができる。




1975年には「IDブレーク」は、「75台」しか生産されていないのだ。



さらに、他国での生産は終了していた為、全てフランス製



さらに、パリ市内在住の場合、クルマのナンバープレートは「75」が付く




1975年



75台



75ナンバー





これが、トリプル「75」である。



だから、当個体にもフランス「パリ」の「75」ナンバーがつけられている



残念ながら、当個体のナンバープレートは、フランス大統領専用プレート



のレプリカであるが、。



それでも、日本プレートの下に、ちらっとパリ「75」が見えるのは



心憎い演出だ。



「DS」であろうが「ID」であろうが、75年モデルを購入するのが



ベストであるが、、、探してあるものではない。






当個体、機関系も前回ご納車時に バッチリ整備済みで絶好調〜 だが、



今回入庫直後に念のため、グリーンの鉄球(スフィア)を6個とも全て



新品に交換した。




空気バネは、新品状態、ふわふわだ。




まっ どちらにしても、ご納車前には弊社の怒涛の整備が無料で



施されるので、これほど安心なことはない。







「DS」「ID」って、カタチは好きな方が多いのだが、機関系を心配され



て、二の足を踏む ってのがパターンだと思う。



その前に、まともな「ボディ」の個体さえも少ない。



サビ・クサリの塊と化した個体が ほとんど。



だがだが、うちの当個体、塗装時、下地までやって処理済み。



もともとのコンディションのままでも、日本トップクラスであったが、



もはや、、世界トップレベルとなった。






ステアリング連動で 目玉がキョロキョロして愛らしいし、



*日本仕様は北米仕様と同じで、目玉は固定式、可愛くない。




当個体のように正しく整備された個体に乗ると虜になってしまうという



魔性のクルマであるが、、





無論、弊社は、まじめな変態会社であるから、



全ての方に、このクルマを お薦めはしない。



むしろ、条件を満たさない方は買わないほうがよい。



条件とは、こういう方




・過去に「DS」に乗ったことがある。= それなら「ID」は楽勝。



・昔から、どうしても欲しかった。  = そりゃ しょうがない。



・変態である自信がある。      = ピッタリ



・変態に憧れている。        = 専門書を2冊読んでから再考





上記の条件を満たした方には、お薦め!



極上個体、最終の75’モデル、「DS」じゃなくて安心の「ID」、



こんな条件を満たしている「ブレーク」など、あるわけない。






乗ってみた:




エンジンを掛けると、まるで生き物のように、ゆらりゆらりとボディの



車高が上がっていく。



車高は、任意に4段階まで調整できる。



一番低い位置は、高速走行用



2番目の位置は、一般走行用 この位置がベスト・ポジション



3番目の位置は、起伏の激しい悪路用



4番目の位置は、タイヤ交換時用





車高が上がりきるのに、さほどの時間は要さない。



エンジンが温まる以前に、車高は、適正な位置となる。



この状態で、車を下に手で押してみると面白い。驚くほど ふわふわ



片手で押してもボディは、大きくゆれる。



ところがだ、、



走り出してみると、思ったより、ふわふわしないのだ!




そう、空気バネが、道路の凹凸を捉え、車高を一定に保とうとしている



からだが、、これは、凄すぎる技術、、。




「ボイルの法則」から生み出された最も優れた作品であろう。





「IDブレーク」は、その使い道上(7人乗り)「セダン」より、



リア・サスが固めの設定とされるが、それは おそらく乗り比べて



始めて気がつくレベルだと思われる。




よく乗り心地は ふわふわと形容されるが、それは、多くの場合、



シート自体が ふかふか なせいであろう。



とにかく、このシートの乗り心地ときたら、、ロールスも敵わない。







高速道路も走ってみたが、ますます驚くことに




まったくと言ってよいほど車体はブレない。あれほど停車時 ふかふか



なのに、急な車線変更でもヨーイングしない。



平らな空気道路の上を走っているかのよう。



シトロエン、恐るべし。



なるほど、これが、20世紀を代表するクルマか、、。





ブレーキも面白い。



ボタン



見た目は、ありえへん絵図ら、、怖い、、



ところが、ブレーキを掛けてみると、普通に効く、



これも凄い技術で、前述の通り、ブレーキが勝手にボディ前後の荷重差を



計算して、適正な圧力をかけてくれる。




高速道路でも効果てき面、怖さは、安心に変わる。




当個体には、クーラーが付いていないが、替わりに「扇風機」が



付いている(前オーナー様の おごり)




これが、なんとも風情がある。



しかも、十分に 涼しい。



クーラーは、オーバーヒートの原因になるから付けないほうが良い。





4速のコラムMT、運転は、単純に楽しい。すごく楽しい。



今現在でさえ、未来のクルマのように感じる。




これは、前言撤回かも、、変態じゃなくても問題ない。



こんな楽しいクルマ、体験しないのは もったいない。



こんなに ワクワクさせてくれるクルマは、現代にはない。




20世紀を代表するクルマ 第3位 の魅力は、底知れない。




変態メーカー「シトロエン」の真骨頂、ここにあり!







まずは、写真68枚を ご参考に↓