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RollsRoyce Bentley Specialist

株式会社シーザートレーディング
TEL.
042-480-2222 (
営業時間10:00~20:00)
東京都調布市西つつじヶ丘1-58-12

CAESAR COLLECTIONSHEADLINE

RUF

 
 AUTOMAKER RUF
  MODEL BTR Cabriolet 
  YEAR 1985
  EXTERIOR Guards-RED


(ガード・レッド)
  INTERIOR Black Leather


(ブラック・レザー)
  PRICE \ ASK 
  MILEAGE 66.865km
  AMMENITIES

1985年モデル本国仕様 国内登録 1989年 




正規ディーラー(イシダ・エンジニアリング)物 左ハンドル





水平対向 6気筒 +ターボ エンジン  



3366cc 
(スタンダードの930ターボは、3299cc)




RUF製 5速MT (930ターボは、4速の時代)




馬力:374馬力



トルク:49.0kgm





全長:426cm


全幅:177cm


全高:127cm


車輌重量:1350k



定員:4名







車検:2年付き渡し



 
  COMMENT


RUF 「BTRカブリオレ」








ポルシェの「930ターボ」がベースであるが、「ポルシェ」ではない。



RUFは、れっきとした自動車メーカーなのだ。



だから、イメージ、パーツをポルシェから仕入れているに過ぎない。







RUFの歴史は、1939年、「ルーフ」氏が起こした自動車修理工場から始まる。



その後、ドイツにありがちな、「ケーニッヒ」や「AMG」、「ゲンバラ」、「ハルトゲ」



のような チューニングカー・メーカーとなる。



ポルシェのチューニングを手がけるのは、1975年からのことで、、ここで「ポルシェ」と



いうクルマに のめり込んでいく。ここからは、ポルシェ 一筋。



終いには、1981年 ドイツ政府公認の「自動車メーカー」に上り詰める。



これは、なかなかの難易度だ。



おそらく、自社の作品に決定的な自信を持っていたRUFは、ポルシェの改造屋に



飽き足らず、世界中の「車検証」に 車名「RUF」を刻みたかったのであろう。





自動車メーカーとなって初めてカタログ販売したモデルこそ、「BTR」である。



グループBのB という方もいるが、「ビッグ・ターボ・ルーフ」の略としたほうが



しっくりくる。



発売は、1983年 ここからの作品は、「ポルシェ」ではなく「RUF」だ。




ベースとした車輌は、もち、「930ターボ」






で、最初に「930ターボ」に少しふれておこう。



1973年 :フランクフルト・モーターショーで お披露目


1974年 :発売 3.0L(2994cc) 260馬力 最高速:250km


1978年 :3.0L から 3.3L(3299cc)にボアUP


     300馬力  250km



その後、毎年 細かい改良を加え、1989年 生産終了 



この「930ターボ」の登場は、スポーツカーの歴史を塗り替えた と言われるほど強烈な



インパクトを持っていた。



当時も今も、熱烈なファンが世界中にして、いままた、ヨーロッパを中心に価格高騰が



始まっている。



一時は、89’モデル(この年だけ4速から5速採用)だけ特別に高い という時代が続いて



いたが、今や、世界の売り物相場を見ると、初期モデルの方が 逆転して高額化している。



ヨーロッパのクラシックカーの定義「30年ルール」 = 2015年 マイナス 30年 =



1985年 そう 1985年以前モデルは、クラシックカー(国によっては税金も安くなる)の



仲間入りというわけだ。 そうなると、今度は 投機家も参入してくるので、価格は



高騰してしまうという構図だ。








「BTR」の話に戻そう。



「930ターボ」に似ているが、、中身は、もっとすごい。スペック的にも別物だ。



排気量からして違う。




「930ターボ」   「BTR」




排気量:3299cc  3366cc(67cc・UP)




馬力 :300馬力   374馬力(MAX:425馬力)



トルク:43.8kgm  49.0kgm



MT : 4速    5速 (RUF製)




最高速:250km   280km(最低でも)





あくまで、カタログ・データであるが、RUFが 興味深いのは、この「数値」は



「最低でも」 というところだ。



反対に「ポルシェ」の方は、MAX数値、、、だから、触媒の付いた当時の「ミツワ」物



930ターボは、当然、300馬力なんてなかった。1割減というのが実際であろう。



そうなると、VS「RUF」で、100馬力ほど劣ることになる。これでは勝負にならない。




上記の「RUF」馬力記載で 374馬力(MAX425馬力)と書いている理由は、



まずは、デリバリー時(最低の)ブースト圧(0.825Bar)で、374馬力。




オプションの「ブースト・コントローラー」を選択し、ブースト圧を 1Barまで上げると



425馬力になる。という意味。



でもでも、0.825で、すでに必要にして十分過ぎっ! 



プロ・ドライバー級の方以外は、触らない方が賢明、、、悪魔が目覚める。



とは言え、、



発売当初、BTRのスペックを多くの人は 信用していなかった。



大手のフェラーリ、ランボルギーニでさえ、実際には、そんな最高速はでないのに



カタログ上のスペックで競い合っていたわけだから、、零細のRUFなど、、だ。




さっそく、意地悪な雑誌社が実測にのりだす。




1984年 超有名雑誌「ロード&トラック」誌にて 





「世界最速選手権」企画




参加させたのは、各国の代表車たち、7台



結果



7位  ジャガー 「XJS」 :148.3マイル = 237km



6位  BMW  「M635」 :154.6マイル = 247km



5位  ポルシェ「930ターボ」:158.2マイル = 253km



4位  ポルシェ「928S」  :162.2マイル = 259km



3位  アストン「V8ヴァンテージ」:175マイル = 280km



2位  フェラーリ「512BB」:176.2マイル = 281km




そして 



1位は RUF「BTR」  :186.2マイル = 297km!



「XJS」と「M6」は、ラグジュエリー・スポーツカーであるから、可哀想な参加であるが



それにしても、BTRは、カタログ・データより、17kmも速いとは、、



これで、「RUF」は、そこそこ世界中で名を売ることになる。




しかも、同じく「ロード&トラック」誌で 1986年に「BTR」の最高速測定をした折には



なんと、「306km」の実速を計測。




かなり、まじめで控え目なメーカーであることが分かる。









「RUF」の名を決定的に世界に知らしめたのは、



1987年に行われた 同「ロード&トラック」で企画された




1987年 「世界最速選手権」




今度も 8台の市販スポーツカーが集められた。



ただし、今回は本気のスーパーカーのみ



RUFからは、ツインターボの911カレラ・ベース「CTR」が参加していた。



結果から見てみよう。





8位 イズデラ 「108i」  :176マイル = 281km



7位 フェラーリ「288GTO」:179マイル = 286km



6位 ランボルギーニ「カウンタック5000QV」=287km



5位 AMG「ハンマー」   :183マイル = 292km



4位 フェラーリ「テスタロッサ」:185マイル =296km



3位 ポルシェ「959」    :198マイル = 316km



2位 ケーニッヒ「フラットノーズ930ターボ改」:201マイル=321km



そして



第1位  RUF「CTR」 :211マイル = 337km!




ダントツ!



しかも、「CTR」だけ、唯一、市販の911カレラと区別のできないほどの容姿、、



やる気満々デザインの他メーカーのクルマとは別物、、ふつう、、。



まったく、センスの良いメーカーである。



各メーカーの自信作を いともたやすく、ぶっちぎり。



しかも、同年 同誌で計測された正確な最高速は 「339.8km」を記録し、



この瞬間、当時の世界最速チャンピオン フェラーリ「F40」が持つ



最高速:323km を軽く塗り替え、世界最速の名を手にする。



この「CTR」のボディは、イエローで、通称「イエローバード」



これで、RUFの名は世界的なものになる。




そうして今もRUFは、スーパーポルシェを作り続けている。



だが、私が興味を持つのは、「イエローバード」くらいまで、、



どうかしてるほど熱意のある零細企業が世界の大手に 泡を吹かせた この物語が



面白いのである。 *「下町ロケット」のようにね。




もはや、「本物」に憧れる人たちで「キット」だけでも売れる。



その後の歴史には、興味が無い。



どの国の どんなメーカーが作ったクルマでも、歴史に残る のは、魂と熱で作った車のみ



儲け最優先で作ったクルマなど、歴史には残らない。 はい、スクラップ。




そこえいくと どうだ、、当「BTRカブリオレ」は、、



眺めていると、これを作ったメカニックたちの真剣な間眼差しと笑い顔が、浮かんでくる。



そして、なにより わくわくしながら 作ったんだろうな、、。



実は、ご存知?のとおり、私は最高速なんてものに興味は無い、また、そんなデータで



扱うクルマを選びはしない。



自分で欲しい〜 って思うクルマしか扱わない。



それは、平たく言うと 自分自身が「わくわくする」クルマってこと。



うちは、わくわくするクルマ専門店なのだ。











それでは、当個体の お話いきましょ。





1985年モデル「930ターボ」ベース




国内正規代理店 「イシダ・エンジニアリング」物*現在の株式会社RTC




で、「本物」 



キットを取り付けただけの「BTR」も数多くあるが、「本物」は、VINナンバーから



異なる。ポルシェとは違う独自のVINで



「W09・・」から始まる。


車検証の「車 名」欄も 「ルーフ」




国内で、ナンバー登録されたのは、1989年、その後、3オーナー。



しかし、



珍しい、、。




クーペのBTRでさえ、30台程度の生産台数というから、果たして、「カブリオレ」は?




国内正規物「BTRカブリオレ」は、2台輸入されたようだから、さすがバブル期。



海外のサイトを見ると 生産「3台」と書かれていたりするが、、それが本当なら、



3台中の2台が、国内に住んでいることになる。 もう1台は、「ブルー」だ。



新車時価格が3千万円超だったそうだから、、買うには度胸と財力が必要だったろう。





当個体、当社初入庫につき、この写真↓撮影後、フロント廻りに僅かに存在した飛び石消し



に塗装ファクトリーに、、



結果、キズ無し、



そういえば、幌の内張りとピラーの布も張り直した。



これで、内外装ドキレイ!



機関系も 調子よいが、どのみち、ご納車前には、ばっちり整備するので、関係ない。



ただし、それは、国内ユーザーに販売させて頂いた場合のみ、、海外に嫁に行くなら、



現状渡し。



そりゃ 国内に住まわせておいてあげたいが、、日本人で買える人は いるのか?



とにかく、昨今の 空冷ポルシェ・ブームは異常なほど過熱している。



前述の通り、日本でも高騰しているが、海外、とくにヨーロッパは、



日本どころの騒ぎじゃない。



「BTR」じゃなくとも、普通の「930ターボ」でさえ、もはや買えるような金額ではない。



さらに困ったことに、まだまだ上げてきそうだから、始末が悪い。



「930ターボ」ってのは、金持ちド素人の運転で、その多くが事故車となった。



つまり、まともに生き残っている個体は、希少、、だから、値が上がる。



「RUF」もしかり で、ボディは、ノーマルのが好ましい。



へんにボディ改造してしまった個体は、逆に安価になる。



当「BTRカブリオレ」の場合



ホイールが「RUF」物 F: 17インチ・9J R:17インチ・10J



とうことと、マフラーが、左右2本づつの4本だし ということくらしか ぱっと見の違いは


ない。



もちろん、よくよく見れば、ボンネットのオーナメントは「RUF」だし、室内では



ステアリングやメーターなど あちこちに「RUF」のロゴが刻まれている。




RUFロゴ入りの「ブースト・コントローラー」も選択されている。




そして見えない箇所は、RUFの独壇場




巨大なインタークーラー、大径のタービン、評判の「5速MT」



各所はRUFの専用パーツが使われ、その完成品は、スタンダード930ターボなど



敵にもならない仕上がりとなっている。




だが、?? ブレーキは、「930ターボ」のまま のように見える。



ひょっとすると、カブリオレだから、それを選択したのかも??




「カブリオレ」というモデル、、遊びで乗るモデルだ。 





本来RUF乗りは、走り屋なはずだから、「カブリオレ」などオーダーしない。 



ボディが重くなるし、空力も悪くなるから、遅くなる。



だから、クーペ・ボディの最高速など出るわけない。



それを知ってて、あえて「BTRカブリオレ」をオーダーした人は、、粋な金持ち。



それって、そんなに飛ばすことも必要ないのだ、、いざって時だけ速ければ。



そこで、必要以上に効きの良いRUF製ではなく、定評のある「930ターボ」のを



選択したとすれば話は分かる。



それとて、ブレンボの新設計キャリパーで、穴あきベンチレーテッド、、



このブレーキの信頼性と耐久性は世界で有名、、むしろ安心ってわけ。





そんなわけで、当個体、その性能をウリにするのではなく、



あくまで、究極に お洒落なスーパーオープンカーとして お薦めしたい。



初心者の「腕」でも、十分楽しめるし(人生が豊かになるほど)、



それなりの「腕」なら、世界の頂点の世界を垣間見ることもできるし、



「早瀬左近」級の「腕」なら、怪物が悪魔になる瞬間を体感することもできる。



「腕」に合わせて、楽しみ方は自在に変化する。



ポテンシャルが 想像を絶するほど、高いから、奥が深い。



つい、虜になって、用もないのに、走りに出かけたくはずだ。









出会いは いつも突然だが、、



どうやら、悪魔の女に出会ってしまったようだ。










さて、まずは、写真71枚を見ながら じっくり ご検討を!