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RollsRoyce Bentley Specialist

株式会社シーザートレーディング
TEL.
042-480-2222 (
営業時間10:00~20:00)
東京都調布市西つつじヶ丘1-58-12

CAESAR COLLECTIONSHEADLINE

DUCATI

 
  AUTOMAKER DUCATI
  MODEL 900ss「MHR」
  YEAR 1982’
  EXTERIOR CASTROL-Color


(カストロール・カラー)
  INTERIOR
  PRICE \ ASK 
  MILEAGE 35.132km
  AMMENITIES




ディーラー車 1オーナー

 






Lツイン 2気筒 4サイクル 900(863.9)cc



「デスモモドロミック・ベベルギア駆動オーバーヘッドカム」



5速 キック・スターター










馬力  :72ps/7000rpm



トルク :8.5kgm/5800rpm



最高速:220km





全長:220cm


全幅: 70cm


全高:128cm



車輌重量:200kg


定員:2名






貴重なオリジナル・コンディション 整備済み 極上車!





車検:平成28年 9月18日まで


 
  COMMENT




 900SS



「マイク・ヘイルウッド・レプリカ」





ロールスの下取りで頂いた「ドカティ900MHR」




我々の世代には大変懐かしいバイクであるが、今となっては、




「クラシック・ドカティ」の代名詞的存在となり世界中で高騰を始めている。




弊社にドカティが入庫するもの、これが最初で最後になるかも、なので、




この機械に お勉強しときましょ。




*現在「DUCATI」の日本語表記は、ディーラーでは「ドゥカティ」と



 統一されたそうだ。が、知ったこちゃない。







まずは、いつもように ざっくりドカティ社の歴史から、さかのぼろう。






ドゥカティ一族は、ローマ帝国時代からの名門一族である。




一族の才能は多岐にわたり、、




1920年代〜30年代では、電子部品の会社として大企業となる。



40年代に入ると、自転車、眼鏡、オーディオアンプなどの製造も始める。




オートバイを作り始めたのは、戦後のことで、




50年代には、世界的有名ブランドにまで成長



70年には、当「Lツイン」の元祖「750GT」を発売。



72年 「イモラ200マイルレース」にて、750レーサーで、1.2フィニッシュ。



73年 「イモラ・レプリカ」発売



    
   *レースで優勝したバイクのレプリカが売れることに味をしめる。




74年  「750SS」発売




   *これが、「SS」=「スーパースポーツ」シリーズの始まり。




75年  「900SS」発売




   *当「900MHR」のベースモデル





そして、1978年



この年に歴史的事件が起こる。




1978年 当時のロードレースの最高峰「マン島TTレース」




一人の伝説的ライダーが参戦した。




「マイク・ヘイルウッド」




1940年生まれの彼は、50年代〜60年代にかけ、最高のレーサーと表された人物



しかし、、67年にバイク界を去り、F1レーサーに転向する。



そして、74年、クラッシュ、負傷し引退。



その彼が、10年の時を経て、バイク界に復帰、、



マイクは、この時、すでに 38歳



誰もが、ただのエキシビジョン的参戦だと思っていた。



しかも、マイクが持ちこんだバイクは、ファクトリー物でもないドカティ




「900SS改」(スポンサーだったカストロール・カラー)、、




当時連戦連勝、パワーにも勝るホンダRCB軍団に




敵うはずなどない と考えるのが普通だった。




結果、




マイクは、時速178.02kmという当時の最速ラップで優勝する。



これはもう 事件 大騒ぎ  お祭り騒ぎ 





ドカティの名は世界中に轟き、マイクの名は伝説となる。



因みに、マイクは、翌79年にも、マン島TTレースに参戦、



ヤマハRG500で、優勝している、、やっぱ、天才。




*私が彼の名で覚えているのは、大藪晴彦著の「汚れた英雄」




 主人公(北野)のライバルとして実名で登場している。








ドカティは、さっそく79年に「900SS」をベースにした





「マイク・ヘイルウッド・レプリカ」を販売する。




79年に「200台」の限定生産であったが、即完売、、




あまりの反響に翌80年より、「カタログ・モデル」となる。




ここから、86年まで「MHR」と名がつくモデルを販売するわけであるが、




カテゴリーは、4種類に分類される。1型〜4型まで。





それでは、それぞれの特徴をまとめてみよう。





*1型:79年〜80年 
  生産台数:749台(内、79’は200台)




そこそこマイクの900SSに近いが、ベースは、リアサスが2cm長い位の



「900SS」




ワンピース(一体)カウル



スピードラインの「マグネシウム・ホイール」



レッド・フレームにカストロール・カラー



キックスタート



「コンチ」マフラー





2型:81年〜82年
   生産台数:6058台




ほぼ1型ながら、ホイールが、FRS製アルミ・スポーク・ホイールに



カウルは、2分割式に



人気だった「コンチ」マフラーがオプションに





ここまで(79’〜82’)が、ある種 本来の「900MHR」である。




ベース・モデルの「900SS」が82年に生産中止になったせいで、



これ以降はMHRに入れないという説もあるが、いちを「モデル名」は



継承されたので↓







3型:83年〜84年
   生産台数:2262台




ここで、モデルは大きく変わる。




フレームも変更、エンジンも変更、カウルも造作が変わり、高い位置に付く。




セルモーター仕様に(ただし、内1005台は、キック仕様のまま)







4型:84年〜86年
 「900MHRミッレ」 生産台数:1112台




エンジンは、1000ccに



もはや、カタチの似ている別のモデルといえる。







さて、この中で最もコレクター的価値が高いのは、当然、1型、ついで2型



である。



ただし、乗る という視点からでは、1型は危険だ。



70年代の「マグネシウム・ホイール」に信頼性はない。



リプロ(あるのか知らないが)か、後のアルミ・ホイールに交換するべきだ。



ランボルギーニの「ミウラ」も70年代のマグ・ホイールだが、それは割れる



から、オーナーは皆、アルミのリプロに交換して乗っている。



飾っておくなら、1型、乗れるコレクターズ・アイテムなら2型となろう。



3型、4型は、ただ乗るためのバイクで、コレクター性は期待できない。




要は、79年〜82年のモデル(必ずキック・スタート)を選べば、それこそが




クラシック・ドカティ、間違いない。









少し「エンジン」にも触れておこう。




「SS」シリーズには、750ccと900ccがあった。




エンジンは、ドカ独自の「Lツイン」であるが、面白い機構を2つ持つ。




「デスモドロミック」=強制開閉バルブ機構



つまり、バルブ・スプリングが不要の為、高回転域におけるバルブタイミング



が正確に制御できる上、エンジン本体の耐久性も高い。






「ベベル・ギア駆動」




ベベル・ドリブン・カムシャフトのことだが、要は、傘型歯車でカムシャフト




を駆動させる ということ





この機構は、前述の「ミッレ」以降使われていないが、やめた理由は、



ズバリ「コストダウン」である。大変コストの掛かる機構だったのだ。




現在のクラシック・ドカティ・ファンは、この「ベベル・ドカティ」に



乗りたい と言ってるようなもの。







当「900」の場合、




72馬力で、最高速は、220km




現在のスーパーバイクからすれば、どうという数字ではない が、




クラシック・カーはクルマも同じながら、数字で乗るものでも語るものでも



ない。




現在のバイクにはない風情を楽しむためのもの。



よしんば、乗らなくても、愛でているだけでも心躍る ってのが正しい。














さて、当個体自体の お話





1982年 村山モータース物(ディーラー車)




1オーナー!





走行距離:35.132km






コレクター性の高い、しかも乗れる「2型」だ。




当個体の、最大のセールスポイントは、「オリジナルのまま」ということ。



しかも、当時のオプション「コンチ・マフラー」も新車時から選択している。



当時物コンチは、スティール製で、ロゴなども含め、同じものは現在では入手



できない。超〜レアで、このマフラーだけ探している方も多いほどの貴重品。





現在、「オリジナルのままMHR」は、ほとんど残っていない。




その理由は、1型、2型の場合、ベースが「900SS」であるから、、。



多くの方が、後に「MHR」のカウルを取り、フレームに色塗って、




「900SS」に戻したのだ。または、激しくチューンしたり、、。




今もそうだが「MHR」より「900SS」の方が人気がある(高い)。



「MHR」は新車時大量に売れたから、玉数的にも極上「900SS」探すより



「MHR」買って改造してしまった方が手っ取り早いという時代があった。




そうして、「オリジナルのまま」は姿を消した。






先ほど、某大手バイク・ネットで、「900MHR」の売り物を検索してみたら



15台見つかったが「オリジナルのまま」に写真の段階で見えるのは、



内2台しかなかった。実車を診れば、違うかもだが。





世界的にも同じ状況で、「MHR」が再評価された現在、あわてて元の姿に



戻すレストアを始めている。




しかし、当時物パーツは すでに入手できない。



クラシック・ドカのパーツ自体は、リメリク版が大量に作られ、国内でも



容易に入手できるから、整備したりするのに(乗る事自体には)困ることは



ない が、当時物パーツとは異なる。




当個体は、オリジナル・パーツのままだ。



*厳密には、右のサイドカバーが、のちに新品に交換されているが、見ても



 分からない。





お蔭で、塗装には、若干やれている箇所やコキズがある箇所もあるにはあるが



むしろ、よく このコンディションで残せたものだと感心する。



この風情こそが、今の世界基準で重要視されている。




「価値」という意味では、これを間違ってキレイにしないほうが良いのだが、



それは、次のオーナー様の お好みに任せるとしよう。




レストアしてキレイ は、オリジナルでキレイには、敵わない。



無論、整備の手に抜かりはない。今現在も整備済み、絶好調だ。









さあ、クラシック・ドカティ「900MHR」




ディーラー物 1オーナーでオーナー様が愛情を注ぎ込んだ、このオリジナル



◎コンディション



探して見つかるものではないが、、




うちのHPを ご欄頂いている皆様の中では(= クルマ好き)




誰も 探してないかも知れない、、





そんなわけで、どなたか 大事にしてくれる方、




ボランティア活動で 嫁に貰ってやってください。









まずは、お見合い写真 17枚を ご参考に↓