本文へスキップ

RollsRoyce Bentley Specialist

株式会社シーザートレーディング
TEL.
042-480-2222 (
営業時間10:00~20:00)
東京都調布市西つつじヶ丘1-58-12

ROLLSROYCEHEADLINE

CORNICHE-5

 
 AUTOMAKER ROLLSROYCE 
  MODEL


CORNICHE-5



  YEAR 2001
  EXTERIOR SILVER-PEARL (Burgundy・Top)


シルバーパール
/バーガンディ幌
  INTERIOR FIREGROW・LEATHER



ファイヤーグロー・レザー
  PRICE \ ASK 
  MILEAGE 16.825km
  AMMENITIES





ディーラー車 左ハンドル




V8 OHV 6.75L 水冷インタークーラー付きターボ




4速コラムAT





全長:541cm



全幅:191cm


全高:147cm




重量:2730kg



定員:4人




装備:



・フル電動オープン




Wエアバック、トラクション・アシスタントシステム、オートエアコン、



4ポジション・メモリーシート、チルトハンドル、ランバーサポート、



オリジナルCDプレーヤー、8スピーカー、純正17インチ・アルミホイール



ムートンマット一式、  他フル装備








オプション装備!





・「バーズアイ・メイプル・ウッド」:242.000円



・「ウッド・コンビ・ステアリング」:333.000円




・ボディサイド「コーチライン」  : 21.000円




・トランク内「ロールス傘」2本  : 31.000円









内外装機関共に 超の付く極上車




車検:平成29年10月19日までに付き 2年付き渡し




 
  COMMENT





ロールス・ロイス 





「コーニッシュ-5」物語











2000年から2002年の僅かな間にだけ生産された「コーニッシュ」と




名がつくモデルのファイナル・モデル「シリーズ5」。




このモデルは、同時に、聖地「クルー工場」におけるロールス製エンジン



を積む最後の「ロールス・ロイス」でもある。





いつもなら、「歴史」から入るところだが、



そちらは、他在庫の「コーニッシュ」の解説文を ご参考にして頂いて、



さっそく、「シリーズ」の系譜から始めよう。










「コーニッシュ」




1967年に、4ドア・サルーンの「シルバー・シャドウ」をベースに



MPWによってコーチビルドされた「ドロップ・ヘッド・クーペ」に



始まる。



その後、マイナーチェンジと共に、1971年「コーニッシュ」の名称と



なる。



コーニッシュのシャーシ・エンジンは、基本的に、その時代の4ドア・



ショートボディがベースとなっているので、1967年から1976年



までは、「シャドウ1」ベース



1978年から1980年が「シャドウ2」ベース、



1980年から1985年が、「シルバースピリット」の「キャブ」



ベースである。



1981年までは、「コーニッシュ・クーペ」が存在したが、この年に



生産中止となり、以後、選択肢は、オープン・モデルのみとなる。



その後



1986年には、「シルバースピリット」がキャブから「インジェクショ



ン」へ進化したのを きっかけに、室内のマイナーチェンジ(センターコ



ンソールがダッシュに繋がるなど)が行なわれ、「コーニッシュU」と



名称を変える。(USは85’〜)






1990年、更なる改良が行なわれ「コーニッシュV」、



1992年、幌のフル電動化と4速ATへの進化で「コーニッシュW」と



その外観を殆ど変えることなく進化し、1995年に惜しまれつつ、全て



の生産を終える。




当時、「コーニッシュ」は、60年代のまま「ハンドメイドの作り」を残し



た唯一のモデルで、生産中止のニュースは、ファンにとって衝撃的な事件



であった。



当然、私も (以前にも記したが)95年 慌てて英国行きの航空券を手配



することになる。



そう、、「コーニッシュ」を作る工程をみるために。



コネクションを使いまくり「クルー工場」へ。



ロールス社は、前日、クルー工場近くのホテルを手配していてくれた。




ホテルに到着したのは、ロンドンから車を飛ばして、かなり遅い時間に



なってしまっていたから、暗くて どんな外観のホテルかは分からなかっ



たが、ディーナーには間に合った。



ホテル内は、ホーンテッドマンション(お化け屋敷)のようだった。



暗がりで出されたメインディシュは、うさぎ だったから、よけい怖い。



翌朝、ホテルをでると、そこは、



馬が走り回る広大な芝生の牧場、、



ホテルは、500年は前の城だった。



これが、実に絵になる。



流石に ロールス社のセンスだ。






「クルー工場」内を広報の方に案内してもらった。



それはそれは、、圧巻だった。



戦前に建てられた古びた三角屋根が連なる広大な工場、、



工場見学コースの一番最初は、ビス工場(部門)から。




「コーニッシュ」は、オーダーが入ると、最初に、その個体のために




「ビス」が作られる。 ここでは、航空機のパーツも削られていた。




一事が万事、この調子で、1台のクルマは、オーダーが入ってから作り



始め、数万点に及ぶパーツの全ての製作担当者が把握されているという。



ベルトコンベアー、ロボットなどという類のものは一切ない。



ただ、恐ろしいのは、その職人技、、「ハンドメイド」は「機械」の精度



に勝る。



そうして、「コーニッシュ」は、作られていた。



ボディ組み立て職人、エンジンを組む職人、革職人、ウッド職人、



塗装職人、コーチラインを入れるだけの職人、グリルだけを作っている



職人、数え切れないほどの専門職人が誇らしげに仕事をしていた。



当時、すでに「MPW」専用工場、ロンドン郊外の「ウイルスデン工場」



は閉鎖されていたから「MPWの職人」は、クルー工場内で働いていた。







自動車製造工場を視察して、あれほど感動したことはない。



「クルー工場」は、「聖地」というに相応しい。




感嘆と驚愕に満ちたクルー工場見物を終えたとき、



妙に悲しくなった。 もう、「コーニッシュ」が作られない と思うと。








*時効だから言えるが、この時、広報の方から「絶対内緒にして」という



クルマを診た。



それが、「コーニッシュ」の後継オープン・モデルといえる「アズール」



だった。すでに数台完成していて、工場内でも走っていた。



そのときは「コーニッシュ」生産中止の悲しさで頭がいっぱいで、



本来、パパラッチとしては大スクープの「アズール」には、目が向いて



いなかった。




だが、




この「アズール」が、後に「コーニッシュ」の名を復活せることになる。






「コーニッシュ4」の生産中止から、5年、誰しもが「コーニッシュ」を




すでに過去のモデルとして懐かしんでいたころ、



それは、突然だった。




1999年末、「NEWコーニッシュ」=「コーニッシュ5」のアナウンスが。




写真で見る限り、「セラフ」の2ドアDHCのようだった。




販売は、2000年から始まる。




正規ディーラー「コーンズ」さんの新車本体価格は、「4550万円」




取得税などの諸費用まで入れれば、5千万円級




並みの高級車の価格ではない。




この「NEWコーニッシュ」は、謎に包まれたモデルで、細かい詳細は、



公開もなく、調べようもなかった。




しばらくして、中古車として、弊社にも1台入庫してきた。



研究してみた。



なるほど、実に興味深い、、。




「アズール」というモデルが存在したお蔭で誕生したモデルだった。







特徴を列記してみよう。




外装:




・プラットホームは、「アズール」と同じ。



 つまり、「幌」構造は、ピニンファリーナ製だ。




・全長は、「アズール」より 4cm長い=541cm



・全幅は、「アズール」より 3cm広い=191cm



・全高は、「アズール」と同じ     =147cm



・車重は、「アズール」より、120kg重い=2730kg




・ドアの厚みは「アズール」より、4cm厚く:18cmもある。




 つまり、「アズール」に比べ、丸みを帯びたワイドボディ。




注)




「コーニッシュ5」と「セラフ」は、まったく別物。



「セラフ」より、遥かに丸くデカイ車。



似ているだけで、ボディ面に共通する箇所は 1ケ所もない。



ただ、「セラフ」と同じ「グリル」「ヘッドライト」「テールランプ」



「ウインカーレンズ」を使っているので、似てしまう。





内装:





・「アズール」とは、「シート・デザイン」が異なる。




・「アズール」とは、「パネル・レイアウト」も異なる。




・「セラフ」とは、まったく異なる。





機関系:




・「アズール」と同じ「水冷インタークーラー付きターボ」であるが、



 
 「コーニッシュ」というモデルの乗り心地を正しく継承するため、



  わざとデチェーンされている。




  同年「アズール」が、「405馬力」に対し、「325馬力」



  
  当初、97’の「スパーターボ」=低圧ターボ・エンジンと同じかと



  
  思っていたが、違う。それには、「水冷」がない。





・「アズール」に比べ、足回りは 柔らかめにセッティングされている。




・とは言え十分なスピードがでるので、ホイール&タイヤは、アズール



 と同じ「17インチ」で「255サイズ」




・「エンジン」は、「セラフ」のBMW製12気筒ではなく、




  ロールス製伝統の「V8」、他 機関系も「セラフ」との接点なし。






エンジン・ルームを開けてみると、「アズール」と まったく同じ景色、



わざわざ ディチェーンしているのが、いかにもロールス社らしい。




「コーニッシュ5」は、最初から期間限定で作られていた。




2003年からは、「ROLLS-ROYCE」の称号は「BMW」が引き継ぐことが



決まっていたから。



だから、生産は、「2000年」「2001年」「2002年」の3年間のみ。




生産台数:「374台」




内:「左」ハンドル 「291台」




内:「右」ハンドル 「 38台」




内:最後から「45台」は、「ファイナルイヤーモデル」



 
 *エンブレムが「レッド」。 このモデルは国内未輸入と思われる。






国内ディーラーでは、8台だけ売れた という話。




そのほか並行車が、少なくても1台はある(以前 販売したので)。




少なくても、内 1台は、海外に流出(以前 間違って販売したので)。




どちらにしても、国内生息数は、極端に少ない。







「コーニッシュ5」は、同じプラットホームを持つ「アズール」より、




高額モデルだった。




2000年の販売時:「4550万円」 この時「アズール」:「4250万円」



2001年価格改正:「4250万円」 この時「アズール」:「3950万円」




いつでも、「アズール」は、300万円安かったし、セラフの「パークウォ



ード・リムジン」でさえ、740万円も安価だった。




まさに世界を代表する超高級車だ。








さて、当個体の解説:





ディーラー車 左ハンドル




実質3オーナー





初年度登録は、2006年だが、VINナンバー10ケ目「1」の間違いない



2001年モデル。




走行距離:16.825km!




奇跡の1台!




コンディションは、それに伴う というより、それ以上に◎



これほどの個体も珍しい。



それもそのはず、前オーナー様は、6年ほど所有されておられたが、



この方は、私も旧知、日本でも屈指のロールス・エンスージャストだ。



買う車、保守・管理、共に 抜かりはない。





外装: 「シルバー・パール」



美しい、、



太陽光のもとでは 細かいパール粒子が 妖艶に輝き、朝、昼、晩と



その色を変える。



只者じゃない「シルバー」カラーだ。




そして、ボディサイドには、レッドのコーチラインが、2本。




「5」では、コーチライン(オプション)なしの個体が多いが、入って



いた方がクラシックにみえて良い。






「幌」: 「バーガンディ」ジャーマントップ




「4」までは、基本「ビニール製」だった幌は、「5」では、基本「布製」




1枚ものではなく、裏生地も しっかりしていて防水加工も施されている。





「ピニンファリーナ」設計・施工の「幌構造」は、全て「スティール」製



で、「4」までの「木」は、使われていない。全天候型オープン。



仮に幌が汚れてしまったら、洗剤つけてタワシでゴシゴシ で問題ない。






スイッチ一つのフル電動。




開けるのに、「23秒」



閉めるのに、「26秒」




幌が開閉している様子を見ているだけでも面白い。




当個体、「幌」コンディションも文句なし。







内装:「ファイヤーグロー」コノリー・レザー




それも、どこもかしこも、「ファイヤー・グロー」コノリー!



カーペット、ムートンマットも同系色の「バーガンディ」



実にシンプルで 実に お洒落。




当個体で特筆センスは、ウッド選択か、、





「バーズ・アイ・メイプル」 オプション価格:242.000円




「ウッド・コンビ・ハンドル」       :333.000円




明るい色調のバーズアイは、室内を明るく盛り上げる。




フェイシア・パネルのデザイン・レイアウトは、「5」独自のもので




「アズール」とも異なる。アズールは、タコメーターの他、中央に5つの




計器を配するが、「5」は、タコなしで、中央計器も2つだけ、、



つまり、「コーニッシュ」は かっ飛ばすためのクルマではなく、



優雅に ゆったりと大型クルーザーのように走らすクルマであるから必要



なし というわけ。




エアコン廻りの表示まで独自デザインとしているのは芸が細かい。



パワーシート・メモリーシート・幌開閉スイッチの廻りも、室内同色。





トランク・ルーム内も「バーガンディ」ウェリントン・カーペット張り。





「ロールス傘」2本 :オプションで、「31.000円」



なんだが、すごい安く感じるが、1本、15.500円の傘は、そこそこ高い。




禁煙車であるから、灰皿も新品のまま。




16.825kmの個体、当然ながら、室内もビカビカだ。




リア・シートの居住性も十分で、乗り込むときは、スイッチを押し、



Fシート背もたれを前に倒すと、オートで、Fシートが前方に動く。



乗り降りしやすい。



前方に移動したFシートは、シート脇の丸スイッチを押すと オートで



元の位置(後方)に戻る。






機関系:




ロールス・ロイス伝説のアルミ合金製「V8」エンジン。



このエンジンに もはや ご説明は不要であろう。



「伝説」に乗れるだけでも ありがたい。




4速のコラムAT



これも、「アズール」の「フロアAT」のまま にしとけばコストが掛か



らないだろうに、わざわざ「コラム」に、、



これが、「ロールス・ロイス」の伝統だから。



中身は「アズール」であるから、ブレーキ・システムも同じ。



あの凝りに凝りまくった 2つのタンクを持つ「油圧ブレーキ」だ。



そういえば、このシステムを使ったロールスも「コーニッシュ5」が最後







走らせて見た:*「ユーチューブ」にて公開中〜





分厚いドアを開ける。 ロールス至上 もっとも厚いと思われる。




ボディは、総スティール製で、このドアの中には、側面の衝突から室内を



守る「アンチイントルージョンビーム」が内臓されている。




エンジンの掛け方は、SZ系と同じ。3秒ルール。



インフォメーション・パネルも同じ。



「コーニッシュ」では、「シリーズ4」の94’と95’でしか採用していない




「オートライド」もあり。





大トルク(75.3kgm)特有の ずおおお感で 走り出す。






馬力もトルクも以前「コーニッシュ」(4まで)より上なのだが、




絶妙にディチェーンしていてくれる お蔭で、「コーニッシュ」らしさ



健在。



これが、「アズール」セッティングのまま だったら、「コーニッシュ」



ではない。



「コーニッシュ」の新車を買うような方は、究極のお金持ち、スピードが




速いクルマなど、ほかに はいて捨てるほど、いくらでも所有している、




「コーニッシュ」に求めるものは、究極の非日常だ。




オープンにして走ると、これ以上に優雅なクルマはない。




変わりない、、やはり「コーニッシュ」というクルマは、究極だ。




「ファンタム6」が、「ザ・キング・オブ・ロールス」なら、




「コーニッシュ」は、「ザ・クイーン・オブ・ロールス」だろう。





「コーニッシュ」と名がつくモデル、どのシリーズにも、それぞれ独自の



味わいがある。




だが、「コーニッシュ5」には、他シリーズにはないキャッチコピーが




ある。





・「最後」の「コーニッシュ」




・「最後」の「ロールス製エンジン」を積んだロールス




・「最後」の「コノリー・レザー」張りのロールス




・「最後」の「SZ系」ロールス






これほど、「最後」という言葉が お似合いのモデルもあるまい。





このクルマは、性能に乗る のではない。




「物語」に乗るのだ。




そいつが、「コーニッシュ」の「シリーズ5」だ。











では、写真77枚を ご参考に↓






   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   



V8 OHV 6747cc 総アルミ合金製エンジン






エンジン自体は、「コーニッシュ2」も「3」も「4」も同じ、




ガソリンの供給方法や足回りのセッティングが異なるに過ぎない。





もはや伝説のアルミ合金製ハンドビルド・エンジンであるが、このエンジ



ンの屈強さは、当社が一番良く知っている。



よく、機関系の心配をされる方がいらっしゃるが、全く心配ない。



イメージとしては、ロールス・ベントレーは、アストンの2グレード上、



ジャガーの5グレード上の車である。




使っているビスの1本から値段もクォリティも遥かに上だ。




徳大寺先生曰く、



「ジャガーのパーツに5倍のコストを掛けたらベントレーになる、、」




その通りである。










*コーニッシュ1・HOW TO試乗記





ここまで貴重で信頼度の高い「アイアン・・」であるから、いついつまで




も後世に残したい、、




乗るのは、晴れの日に限る、雨の日は、もったいない、、。




幌の見えない箇所には、木が使われているので、この木を いかに長持ち



させるかが、ポイント。



突然の雨は、しょうがないとしても(その程度は問題ない)、最初から



どしゃ降りの中を車庫から出す なんて考えられない。








一体で成型された丸みのあるMP