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RollsRoyce Bentley Specialist

株式会社シーザートレーディング
TEL.
042-480-2222 (
営業時間10:00~20:00)
東京都調布市西つつじヶ丘1-58-12

ROLLSROYCEHEADLINE

SILVER-SHADOWU

 
  ROLLSROYCE 
  MODEL SHADOW U
  YEAR 1979
  EXTERIOR WHITE


(ホワイト)
  INTERIOR Dark-Blue・Leather 

(ダークブルー・レザー))
  PRICE \ ASK 
  MILEAGE 64.680km
  AMMENITIES



ディーラー車 左ハンドル 



V8 OHV 6.75L 3速コラムAT 




全長:520cm


全幅:182cm


全高:152cm


車両重量:2160kg


乗車定員:5人




装備:



パワステ、パワーウインド、パワーシート、エアコン、他フル装備




・ETC車載器



・CDプレーヤー





内外装極美、機関当社にて完全整備渡し 超極上車!





車検:平成26年10月16日

 
  COMMENT



「シルバー・シャドウ U」





解説:




1965年に「シルバークラウド」の後継モデルとして登場した「シルバーシャドウ」は



1977年:大幅改良で当「シャドウU」となる。




「最善か無か」



開発から発売までに異常なほど時間を掛ける完璧主義者のロールス社であるが、「シルバーシャ



ドウ」の開発プロジェクトも、なんと 1954年から始まっている。



「クラウド1」の発売が、1955年のことであるから、2つ先のモデルを、54年の段階で始めてい



たのは、いかにもロールス社らしい。





当初の社内開発コードは、「チベット」(ロールス社は基本、開発コードを東洋の国名にしてい


た)、後に、ベントレー版プロジェクトの「ビルマ」と合体して、開発コードが「SY」に改め



られる。シルバーシャドウを総称して「SY」系と呼ぶ所以。





ロールス・ロイス社初のモノコックボディに全輪独立懸架、全輪ディスクブレーキ、ハイドロ・


システム(ブレーキとショックに)を持つ最新鋭機で、1977年に「シャドウ2」にマイナー


チェンジするまで、およそ17年間でトータル「16.717台」のショートホイール・ベース


と「2780台」のロングホイール・ベースが生産された。



この台数は、過去(シャドウまで)のロールス・ロイスのモデル中で最も多く、そのボディデザ


インは、後の高級車マーケットにも大きな影響を与えることになる。






シルバークラウドVが、1962年に発売されたばかりだというのに、早くも新型モデル投入と


は、、



これは、1963年に発表された「グロッサー・メルセデス600」に対向するため・以外には



考えにくい。



(*お陰で、クラウドVは、2809台の生産にとどまる)



たしかに、「600」の油圧システムは、当時としては超画期的なもので、天下のロールス・ロイ



ス社でさえ、一目も二目も置かざるをえない車であった。



この「600」を見て「シャドウ」デビューが前倒しされたのは間違いなかろう。



「ザ・ベストカー・イン・ザ・ワールド」を公言していたロールス社であるから、それ以上の車



の存在など許しておくわけにはいかない。










「シャドウ1」は、17年間の間に2000ケ所以上の改良を行なったという。



デビュー時のシャドウは、クラウドVの6230ccV8を改良(プラグ位置がエンジン上部に移動



し整備性がよくなったのは大きい)したエンジンを積み、ミッションもロールス社製の4速AT



ただし、電気式セレクトレバーとなった)のままであったが、それこそ、発表もなしに毎年の



ごとく改良、進化を繰り返した。



書き出すには、膨大すぎるので個人的に、大きな?改良と思えるものだけ羅列してみる。







1968年:GM400型の3速ATに変更


      変速時ショックが少なくなり、1991年まで引き継ぐ




1969年:室内の造作変更


      発電機が、直流から交流(オルタネーター)に変更


      フロントサスのハイトコントロール・システムを廃止、後輪のみに(整備性向上





1970年:集中ドアロック機能追加。




      エンジンが、6230ccから6747ccに(最終まで引き継ぐ)





1973年:US,カナダ仕様がシャドウ2に先行してウレタンバンパーに



       (マイルバンパー規制により)


       ホーンダクトの廃止(グリル左右にあった穴が無くなった)




1977年:「シャドウ2」に進化



       ウレタンバンパーに、


       パワステ機構がラック&ピニオンに



       室内デザインの大掛かりな変更 他







まっ、こんなところ、、乱暴に言ってしまえば、ほとんど手作りの車であるから、作業慣れして


くる後期型になればなるほど完成度は高い。



もう少し言うなら、シャドウは年々、コストダウンのためと整備性向上のため、メカニズムが簡


略化されていく・・・通常、コストダウンは、ユーザーにとって有り難くない話であるが、シャ


ドウだけは、別で、初期モデルのメカニズムが複雑すぎたため、簡略化された後期型に近いほど


、維持費は安いし、実用性は、高くなる。







「シャドウU」は、シャドウ系の最終モデルといえる。



多くの方が、「シャドウ」の場合、「シリーズ1」の「アイアンバンパー」の方が、カッコ好い


・・・と思っているはず、、



それでも、「ウレタンバンパー」の「シャドウU」に人気が集中するのは、



その「実用性の高さ」に他ならない。




「シャドウU」が「シャドウ1」に劣るのは、「アイアンバンパー」ではない、、ことだけだ。




「シャドウU」は、古き好き時代のロールス・デザインと実用性を兼ね備えたモデルなのである








実際、いまでも「コーニッシュ」が絶大な人気を保ち続けている理由は、「シャドウに似ている


」からであろう。



だから、「コーニッシュ」、、別にオープンにならなくてもいいのに、、って方も少なくない。



じゃ、最初から「シャドウ」でも いいのでは? とお思いなら、そうでもない、、、



「シャドウ」の極上個体を探している間に人間のほうの寿命が尽きてしまう。



人生は、あっという間、、、 極上個体が入手しやすい「コーニッシュ」を購入した方が



リアルだ。



もちろん、メカニズムも進化しているし、高年式って響きは、それだけでも、多くの方にとって



は 安心材料であろう。



とにかく、「シャドウU」は、1980年で生産は終わっているのだから、、。







生産台数(1977年〜1980年)





*ショート・ホイール(シルバー・シャドウU):8425台





*ロング・ホイール(シルバー・レイスU)  :2135台






ベントレー版





*ショートホイール(T2)   :558台



*ロングホイール(T2ロング): 10台





上記のとおり、桁違いに「ベントレー版」の生産台数が少ないが、、


この理由は、「シャドウ」のボディデザインには、ベントレーの丸いグリルより、ロールスの



パルテノングリルの方が、似合うと思った方のほうが多かったのである。 



平たく言うと、、この時代、ベントレーは、人気がなかった、、その人気が復活するのは、数年


後、、ターボRの登場を待つしかない。






因みに、「シャドウU」になってから、「ロングホイールベース」版(リアが10cm長い)を


「シルバー・レイス」と呼ぶようになる。(以前は、シャドウ・ロング・ホイール・ベース)



これは、ややこしい。



「レイス」のモデル名が、一番最初に使われたのは、、1938年(〜1939年)の25/30モデルの



改良版「レイス」。



次が戦後初のロールス・モデル、1946年(〜1958年)の「シルバーレイス」。



この1958年で 一旦途絶えたモデル名を、シャドウのロング・ホイール版で復活させたのだ。



そしてまた、、



現在、ロールスの新型2ドア・モデルが、「レイス」




単に「レイス」と言われてても、モデルは特定できないことになってしまった、、戦前1938年


から現行モデルまで、、、



まるで違うモデルが 同じ名前、、、よほど、「レイス」という名が好きらしい、、。











さて、やっと当個体の お話






ディーラー車・左ハンドル



「シーザー認定中古車」である。




下取りでの再入庫




以前は ブログで ご紹介(前フリ)の段階で、ご成約いただいたので、



ブログ読者様しか知らない個体。





そのときは、当社初入庫個体で、入庫後、「シーザー認定中古車」とするべく、仕上げた。





外装に発生していた塗装のクラックをリペアするため、、結果、ほぼオールペイント、



現在もクラック、キズ等一切無し!



無論、ウレタン鏡面仕上げ としてあるから、管理は 楽。





「ウッド」も 総リペア = 新品仕上げ。



現在も 艶々!







「レザー」は、当然、オリジナル・コノリーのまま



ながら、端はしにあったスレなどは、「いい塩梅」で スパー職人さんにて、復元。



新品仕上げなんて、野暮なことはしていない。 あくまで 「いい塩梅」で、、



これが 難しいのだ。





「ムートンマット」も、新品。






「機関系」は、「240項目」点検・整備済み!




シャドウを整備させたら、右に出るものなど いない。




おまけに、今回も ご成約後には、もう一度最初から、「240項目」を やる。









更に




ご納車後、前オーナー様の ご好意で、




細かい箇所まで仕上げ


(前後ウィンドウ・ガラス外してシールの張替え や トランク内ベース材の張替え、



 給油口内、ホイールキャップの塗装、キセノンライト、リモコン・ロック取り付け、室内灯を



 LEDに、などなど)





まったく 幸せな車である。





奇特な「一時預かり人」に当たらないと、車は、可愛そうだ。




これほど可愛がっていただいた前オーナー様が、乗り換えた車、、、




そう、「コーニッシュ」だ。





「コーニッシュ」と「シャドウ」、似て異なるモデルであるが、



「シャドウ」から「コーニッシュ」へ は、ありがち



逆に「コーニッシュ」から「シャドウ」へは、ほぼ無し・が、プラス(増車)される方はいる。




実は「コーニッシュ」と「シャドウ」の2台持ち・は、ロールス・ファンの極み だったりする









「シャドウ」というモデル、、




これ以後のモデルとは比べ物にならないほど コストと手間が掛かっているモデルである。





例えば、




ボディ: フェンダーとAピラーが一体、、継ぎ目無し



これが、どれほど手間のかかる事か、、



以後モデルでは、この部分が、別々パーツで構成されることになる。







内装: まあ すごい、、



シート・レザーの張り方



1枚革で どーーんと



この贅沢すぎる張り方も 、スタンダードモデルでは、シャドウが最後。






「シャドウ」を診たのちに、新車のショールームへ 行ってみると、、




勉強になる、、、コストダウンの歴史がね。




ただし、フォローしておくなら、シャドウ以後モデルには、シャドウには持っていなかった




性能や魅力を持っているから、あくまで、好きずき。





「シャドウ」において一番素晴らしいのは、




「デザイン」




ある年齢層の方には、これぞ、ロールス・ロイス! 




そんな思い入れのある方々にとっては、宝物モデル。




生産中止から、はや33年、、もはや、極上個体など 滅多に見かけることはない。



だから、




当個体は、宝物なのだ。








シャドウ・マニアともなると



「シャドウ2」を前期型と後期型に分けたりなんかする。




79年、80年モデルに付く、「ヘッドライト・ワイパー」を持つのが 後期型。




当個体は、しっかり 後期型。






さて、あとは 百聞は一見にしかず




ぜひ、実車を!








まずは、その前に 下記より 写真63枚で 詳しく ↓












 
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
   
 





エンジンは、言わずと知れたロールス製・総アルミ合金・V8 OHV 6747cc。



1970年に6230ccから6747ccに排気量UPしてからアルナージまで(2006年までの)排気量



、基本設計を変えることなく使用され続けていた。



伝説のハンドビルド・エンジンである。




100万マイル耐久と言われる このエンジン自体に もはや説明は不要であろう。



オーナーより、長生きするエンジンなので、あれこれ考える必要はない。




当個体の6万キロの走行距離など、この子にしてみれば、鳴らし運転程度のもの、、



まだ、実力を出し切っていない。




注)当エンジン、走行距離は関係ないが、正しい整備を施していなければ、いくら低走行車でも ダメ





シャドウで特徴的なメカニズムは、やはり、ブレーキとリアサスに使用されている油圧システムであろう







よく、シトロエン特許の・・・と書いてしまうので、シトロエンの「ハイドロニューマチック」をそのまま



使用している・・と勘違いしている方がいらっしゃるが・そうではない。



シトロエンが特許を持っているのは、「油圧調整バルブ」の部分のみであって、全体の油圧システムは、ロ


ールス独自のものである。



ブレーキ系統は、ほぼ完全に油圧に依存しているが、サスペンションは、フロントには使用なし(68年で


廃止)、リアには、自動車高調整も加え、油圧システムが使用されているが、完全に依存しているものでは


ないので、シトロエンのDSのごとく、エンジンを切ると車体が、ぺったんこに下がってしまうものではな


い。5cmほどリアが下がるのみである。






ただし、ロールス社にとって、この特許は確実に使用しなければならなかったため、「シトロエン」社に許


可とロイヤリティの金額を聞いた(グロッサーメルセデス600の油圧に対向するためで、自社で開発する



時間とノウハウがなかったのだ)




・・・・「シトロエン」の返答は、、、



「ロールス社が使用するのであれば、ロイヤリティは無料で結構です、、、その代わり、エンジンルームの


片隅でもよいから、シトロエン特許と書いたプレートを張っておいてください」であった。



これは、事実であるが、、あの頑固な「シトロエン」を持ってしても、天下のロールス社が自身の特許を使



用してくれるのが名誉であった・・という逸話である。







また、シャドウ系と80年からのSZ系では、理屈は同じながら、油圧システムは変更されている。



使用するオイルも、シャドウ系は、植物系のカストロール「RR363」、、SZ系以降は、鉱物系のカスト


ロール「ミネラルオイル」、、双方、逆に入れてしまうと、オイルラインは全滅し(ゴムが溶ける)、大変


な費用を要すことになるので最大の注意が必要。



ロールス社は、植物系のオイルから鉱物系のオイルに変更した際、、鉱物系の方が植物系より、より製品に


バラツキが少ないであろうから・・と説明した。・・・流石。






この油圧システムに、ご興味がある方がいらっしゃれば、実車を見ながらご説明させていただく、、



それのが、分かりやすい・・・



文章で書くと、、例えば、、



エンジンをかけると、エンジンVバンク前後にあるオイルモーターが作動し、NO1,NO2のオイルタンク


からオイルが循環しはじめ、、一つのオイルラインは、メインアキュームレーターへ入り、そこから、全ブ


レーキに2本づつのオイルラインへ(1本がダメになってもブレーキを利かせるため)、で、、もうひとつ



のオイルラインは、リアサス上部にある「ラム・シリンダー」へ、更に、、、







なんて、分けがわからなくなってしまいそうだが、、実際には、そんなに難しくはない・・・飛行機会社な


らではの安全面を重視した、素晴らしく好く考えられたシステムである。







ここで使用されるメインアキュームレーターは、SZ系とは、パーツが異なり、シャドウ(SY系)は、オ


ーバーホールキットが出ているのでオーバーホールすることが出来る。


SZ系の1.5倍ほど長持ちするが、3年くらいおきには、オーバーホールしたほうが好い。






基本、シャドウの(全てのロールスの)維持費は、




1km走行当たり:100円は最低でも覚悟しておくべし!



これは、あくまで「覚悟」であるが、、その予算さえ捻出するのが惜しい方は、「シャドウ」オーナーには



適さない。




「シャドウ2」、その中でも、当個体は、後世に残すべきコンディションを持っている、、、



それには、正しいオーナーが必要である。




それでも、その維持費が他の個体に比べ(うち以外で購入した)、最安になるよう、当社で在庫しているう



ちは、うちが「一時預かり人」として自身で納得のいく保守、管理、整備を施させていただく。



そこは、専門家、世界一自信がある。




そして、つぎにオーナーになった方も、また、「正しく」後世に残すべく、「一時預かり人」の任務を遂行



していただきたい。




なあに、、うちがついているから、大丈夫、困ることなど何もない。









極上「シャドウU」の一時預かり人、、




これほど、楽しい任務も そうあるもんじゃない。