株式会社シーザートレーディング
TEL.042-480-2222 (営業時間10:00~20:00)
東京都調布市西つつじヶ丘1-58-12
AUTOMAKER | ASTON・MARTIN |
MODEL | VANTAGE VOLANTE (ヴァンテージ・ヴォランテ) |
YEAR | 1989 |
EXTERIOR | ROYAL BLUE (ロイヤル・ブルー) |
INTERIOR | MAGNOLIA-LEATHER (ROYAL.BLUE-piping) マグノリア・レザー(ロイヤルブルー・パイピング) |
PRICE \¥ | ASK |
MILEAGE | 12.302マイル=19.683km |
AMMENITIES | 本国仕様 右ハンドル 国内 平成19年(2007年) 2月登録 国内1オーナー 水冷 V型 8気筒 DOHC 5340cc 5速マニュアル 全長:467cm 全幅:189cm 全高:135cm 車輌重量:1900kg 定員:4人 装備: 電動オープン、パワステ、パワーウインド、エアコン、 ウッド・ハンドル、ウッド・シフトノブ、 幌カバー、ナカミチCDプレーヤー、ETC車載器 他 内外装機関共に 稀に見る 超極上車! 車検:平成26年 3月 まで |
COMMENT | アストン・マーティン・ 「V8・ヴァンテージ・ヴォランテ」! 89’ファイナル・モデル 驚愕のコンディション! 当社にも初入庫となる「V8・ヴァンテージ・ヴォランテ」、、 通称「X−パック」エンジン、、正式名称「V580X」の「本物」である。 「ヴァンテージ」はアストン流に「ハイパフォーマンスモデル」のこと、 「ヴォランテ」は「オープンモデル」のこと、、。 ベースモデルである「V8サルーン」は、ディビット・ブラウンが経営権を手放したのちの1 972年から1989年の間に生産されたモデルであるが、、少々シリーズの分類が やや こしいので、先に整理しておきたい。 まず、モデルごとに、大きく分けて ・V8・サルーン(スタンダード・クーペ) ・V8・ヴァンテージ(ハイファフォーマンス・クーペ) ・ヴォランテ(スタンダード・オープン) ・ヴァンテージ・ヴォランテ(ハイパフォーマンス・オープン) と分けられるが、各モデルごとに、更に、各「シリーズ」に分けられている。 各モデル別、シリーズの分け方と生産年 及び 生産台数は、、 *V8サルーン シリーズ1:1969’〜1972’ (DBS・V8のこと) 2:1972’〜1973’ (V8サルーンの始まり) 3:1973’〜1978’ 4:1978’〜1986’ 5:1986’〜1989’ 2〜5のトータル:1984台 *ヴァンテージ・クーペ シリーズ1:1977’〜1978’(V540) 2:1978’〜1986’(V580) 3:1986’〜1989’(V580X) トータル:361台 *ヴォランテ シリーズ1:1978’〜1986’ 2:1986’〜1989’ トータル:849台 *ヴァンテージ・ヴォランテ 1986’〜1989’ トータル:109台 当個体は、上記「109台」のうちの1台である。 注)115台説もあるが、109台説の方が信憑性が高いと思われる。 109台のうち:30台がオートマ 79台がマニュアル うち:33台が左ハンドル 76台が右ハンドル 今回は、「ヴァンテージ・ヴォランテ」の ご説明に絞らせていただく。 デビューは、1986年のモーターショー、 スタンダード・モデルとは、外見上でも異なり、 ・大型フロント・エアロ・スポイラー ・オーバーフェンダー ・ボディ一体のリアスポイラー ・RONALの16インチ・アルミ etc、、一目で違いが分かる。 エンジンは、、 V540、V580、に続く、最強バージョン「V580X」を積む! この時代 アストンは、ロールス同様、正式なスペックを公表していなかったものの、、こ のエンジン、各部強化(コスワース製ピストンやハイカム他)とウェーバー48mmキャブで 410馬力〜420馬力、、 キャブを50mm、マフラーをキャタライザー無し・にするなどすれば、MAX432馬力まで発 生し、最高速は、270km以上にも達したという。 因みにスタンダードのヴォランテは、シリーズ2(インジェクション)で305馬力であるか ら、いかに強力なエンジンであるか ご理解いただけよう、、。 ヴァンテージ・ヴォランテには、インジェクション仕様の「コスメティック・ヴァンテージ ・ヴォランテ」と呼ばれるモデルが存在する。 これは、当時のアメリカの(日本も)排ガス規制に対応するため、外見は、ヴァンテージ仕 様ながら、エンジンをインジェクションにしたモデルで、305馬力、、 トータル:58台が生産されているが、イギリスでは、これを「本物」とは呼ばない。 国内に現在、この「109台」のうち、何台が住み着いているか定かではないが、 分かっていることは、ディーラー物は 1台(以前、弊社で扱った グリーン色の個体) ということだけ、、。 あとは、100%並行車となるが、、果たして、海外から わざわざ 輸入してこられた奇特な エンスーが何人いらっしゃるか? スタンダード・ヴォランテ、シリーズ2のディーラー車でさえ、3台しかないというから、 当「Xパック」が、国内に住んでいること自体、、如何に貴重なことであるか、、。 この仲間のモデルに、「プリンス・オブ・ウェールズ」=チャールズ皇太子が最初に特注し たヴォランテがある、、、 押し出しの強いヴァンテージの外見を嫌い、スタンダード・ヴォランテのシリーズ1(シリー ズ1はキャブ車のため、インジェクションのシリーズ2よりボンネット中央が盛り上がってい る)のボディに580Xパックの最強エンジンを搭載した車であったが、同じモデルを希望する ユーザーがいたため、結果27台が生産された。 このモデルは略して「POW」と呼ばれる。 チャ−ルズ皇太子が、故ダイアナ妃と結婚していたときに乗っていた車で世界的にも注目を 浴びたモデルとなったが、、ダイアナ妃と別れてから、しばらくして手放してしまった。イ ギリスの某オークションに売り物で出て、ビックリした記憶がある。 他、ケント公がオーダーしたモデルや、更にエンジンをパワーさせた「6.3」や「7.0」なんて モデルも数台あるにはあるが、それは、アストン・ファクトリーや社外(RSW)でチュー ンしたもので、正規モデルとはされていない。 この時代のアストン(ニューポートパグネル工場)は、昔のロールス・ベントレー同様、ユ ーザーが望みさえすれば基本的に、なんでも叶えてくれる・・・ステキなメーカーであった 。 余談ながら、1987年公開の映画「007・リビンデ・デイ・ライツ」で登場する 外色:キャンバーランドグレー/ブラックレザーの「ヴォランテ」は、おそらく1985年 のスタンダード・ヴォランテであるが、、、エンジンのみは、本物発売(1986)に先立って V580Xが積まれた試作車?特注車?5台のうちの1台だという。 さて、当個体、 1989年シリアル 本国仕様・右ハンドル 英国の有名な「アストン専門店」で 購入、日本に持ち込まれ登録されたのが、平成19 年2月のこと、、 国内では、1オーナー。 1989年のファイナル・モデルの「ヴァンテージ・ヴォランテ」ってだけでも 相当エライが、 なによりコンディションが ものすごい!! 走行:12.302マイル=19.683km、この走行距離なり・以上にキレイなのだから驚くし かない、、。 以前、弊社で 唯一扱った「89’ヴァンテージ・ヴォランテ」も、相当にキレイな個体であっ たが、当個体も いい勝負 現存する「ヴァンテージ・ヴォランテ」の中でも、世界トップクラスのコンディションであ ろうことは、おそらく・ではなく 間違いなく確実だ。 それでは、奇跡の1台を下記より 写真 怒涛の105枚で 詳しく↓ |
外色は、「ロイヤル・ブルー」 ロールス・ロイスのカラーで有名な「ロイヤル・ブルー」。 濃紺のメタリックである。 塗装コンディションも、まったくもって問題なく、艶々ビカビカ! 素晴らしいコンディションとしか 言いようがない。 このカラーのアストンは、少ないが、 先立ての英国 ロイヤル・ウェディング(ウィリアム王子とケイト・ミドルトンさん)の終了後、 お二人でパレードした あの「アストン」、、、あれは、DB6・Mk2 ヴォランテ 外色カラーは、まさしく「ロイヤル・ブルー」であった。 「ヴァンテージ」とくると、、 外見は、スタンダードのヴォランテとは随分異なる。 まず、見るものを威圧する大型のフロントスポイラー、、、 特徴的なアストン・グリル内はステンレス・メッシュ張り・・・このメッシュは、本国やヨーロッパ以外の 熱い国に輸入されたモデルの特徴で、冷却効果を高めるため・である。 本来は基本、グリル内はパネルで塞がれている。 ただし、当個体、本国から輸入された個体であるにも係わらずメッシュ、本国仕様にも、オーダー次第で 取り付けは可能だったようだ そして何より目立つオーバーフェンダーに サイド・スポイラー これがカッチョいい! ホイールは、BBSではなく「RONAL」の16インチ・アルミ(オリジナル装備) リアトランクには、「Flip・tail」と呼ばれるスポイラーが付く、、、初期のヴァンテージ・クー ペは、ボルトオン式であったが、後にボディ一体型となる。これもデザインが美しい。 中央が大きく膨らんだボンネットもヴァンテージ・モデルの特徴、、、、エンジン上部に大型のウェーバー キャブがあるため、膨くらませるしかないのだ。 前述の「コスメティック・ヴァンテージ」はインジェクションのため、ボンネットは膨らんでいない。 前述のとおり、「POW」モデルは、ボンネットは膨らんでいるが、オーバー・フェンダーはない。 左右のサイドエアダクトには、誇らしげに「Vantage」のエンブレムが張られている。 イギリス車とは思えないほど、よく出来た幌は、同年のジャガーXJ−Sのコンバチ (カルマンギア社のノウハウ)なんかの幌構造とよく似ている。 リアウインドは、熱線入りのガラス、、曇ることはない。 2ケ所のフックを外して、電動オープン、、スイッチを押してから完全にオープン化するまで、僅かに3秒 (当個体データ)、閉まるのに4秒。 お写真の通り、かなりフラットになるまで幌が畳めるので、オープ ン時のスタイルも◎! ロールスのコーニッシュのように骨組みにウッドは使用していないので、雨の日でも安心。 もっとも、この稀代の名車を わざわざ雨の日に運転するなんてオーナーは少なかろう。 |
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内装は、「マグノリア」レザー。 内装レザーは、ご存知「コノリー」社のレザーが贅沢に張られている。 これまた、ロールスで有名な「マグノリア」レザー オマケに「ロイヤルブルー」のパイピングとくるから、ロールス&ベントレー ファンにも堪らない。 「バー・ウォールナット」も いい木目のものを使っている。 コンディションは、いうまでもなく、、、どこもかしこも素晴らしい!これ以上は望めない。 室内は非常にシンプル、、装備もパワステ、パワーウインド、エアコン、は当然、標準装備ながら、シート はパワーシートではない。 アストンに限らず、この時代のイギリス車の電気系統は少なければ少ないほど安心だ。 スピードメーターは、外表示がマイルで、内側表示がkmのW表示、、200マイルと300kmまで表示され ている。 5速のマニュアルシフト、前述のとおり、109台中、79台がマニュアル、、、7割以上のユーザーがマ ニュアルを選んだことになるが、、そりゃ当然、マニュアルの方が好い、、ATを選択した30名の方は、 おそらく、かなりのご高齢の方であったと思われる。 「本物」のマニュアル車で89年ファイナルモデル、、世界に数少ない。 89年時、このモデルの国内定価などないが、無論3000万円オーバーの車、そうそう簡単に購入できる ものではなかった。 全長:467cm 全幅:189cm 日本で乗るには手ごろなサイズで、室内空間も決して狭いものではない。 運転席のポジションも理想的だ。 ただ、リアシートに大人はきつい、。子供用か荷物置き場と割り切った方がよさそうだが、 このスペース有るとないでは大違い、、荷物置き場に大いに重宝する。 以前 扱った個体は、フェイシア・パネル、センターコンソールなど、すべて レザー張りという特注仕様であったが、 当個体は、贅沢に「バーウォールナット」張り まったく・と言ってよいほど 室内の雰囲気が異なる。 センターコンソール上部の時計、、「キンツレ」だ。 この時計廻りの造作も 素晴らしい。 |
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水冷 V型8気筒 DOHC 5340cc 総アルミ・90度V8エンジン、 このエンジンの元となったのは、「ディビット・ブラウン」が、まだ経営権を持っていた時代(1972年 秋まで)、ル・マン24時間レースに勝利するため開発された1967’ワークスカー「ローラ・T70」に積ま れていたV8エンジンである。 その筋では著名な「マレック・タディック」設計、アストン初のV8エンジンで、総アルミ・5064cc、、 馬力は推定500馬力、このエンジンを積んだ「ローラ・T70」は結局、レースに勝利することはなかったが、、 1969年、基本設計を変えることなく、量産用に5340ccにボアUPしたV8エンジンをDBSに積み販 売する。*このDBSが「デイビット・ブラウン」の頭文字DBの名を持つ最後もモデルとなる。 このエンジンは、度重なる改良が施されたものの基本設計を ほとんど変えることなく、当モデルに引き継 がれている。 ヴァンテージ・モデルでは、コスワース製のピストンやハイカムなどに加え、ウェーバーキャブ48mmで武 装。 最終進化系の「V580X」通称「Xパック」、、、もっとも価値がある、、アストン・マニアにとっても憧れ の響きである。 このほかのV8モデル(72〜89)は、これ以下のモデルでしかない。 400馬力オーバーの このマシンを難なく静止させる4輪ディスク・ブレーキは、ロッキード製のディスク とAPレーシングのキャリパー、、並のスポーツカーのレベルではない。 機関系も万全の整備状況で、絶好調! 音は、重低音、いかにもヴァンテージの「それ」であるが、うるさい・ものではない。 加速していくうちに、エンジン音が高音に変わっていくが、、これがシビレル、、。 それでいて、乗り手を選ぶほど、むちゃな車じゃない。 しっかり、整備されている個体は至って扱いやすく、たやすく、究極のアストン・マーティンの世界を堪能 できる。もっとも、MAXポテンシャルを引き出すには、レース場にでも持っていかない限り不可能であろ うが、、。 89’ファイナルの「ヴァンテージ・ヴォランテ」など、以前販売させていただいた個体が最後になると、、 思っていたが、、もう1台扱うことになるとは、、あるとこには、あるもんである、、。 当モデル、昔 想像した以上に、人気モデルとなった。 記憶では、90年代の半ばほどまで、ロールス・ロイスの「コーニッシュ」と同じ価値(相場)とされていたように 思うが、、今では、、「コーニュシュ」より、はるかに高額モデルとなった。 おそらく、この先も 当「ヴァンテージ」Xパック、しかも ファイナル・モデルの極上物だけは、 価格が急騰していくであろう。 なにせ、僅か 数十台(20台はないと思う)を 世界中のVIPで 取り合いなのだから、、。 今なら、この円高のお蔭で なんとか手が出そうだが、、円安が進めば (仮に 数年前の1ポンド:200円以上)現地相場が変わりなくても、、 価格は 倍 もう 日本人で購入できる方は、 1.2人でも いるか? ってことになりそうである。 稀代の名車 「ヴァンテージ・ヴォランテ」 この車のシートに 座り 静かに 耳を 澄ませば、、 今でも 「ニューポートパグネル」の職人の息吹が 聞こえてくる、、 |